「大栄スイカ」の盗難被害を防げ 防犯パトロール隊が活動開始

ハウス内で育つスイカの様子を確認する生産者ら=22日、北栄町妻波

 出荷時期を迎えた北栄町特産「大栄スイカ」の盗難被害を防ぐ防犯パトロール隊が22日、今季の活動を始めた。7月下旬までの出荷期間中、生産者や警察、町の3者が畑を巡回し、不審者に目を光らせる。

 パトロール隊は2004年から毎年、大栄西瓜(すいか)組合協議会に加入する生産者らを中心に結成。巡回や監視カメラの設置などで、盗難発生件数は減少傾向となっている。昨年からドローンでの監視活動も実施しており、被害はなかった。

 同町妻波のJA鳥取中央北栄営農センターであった出発式で、同協議会の村岡高志会長が「丹精込めて生産する貴重なスイカ。一玉も取られることがないようパトロールに力を入れてほしい」と呼びかけた。

 倉吉署員から助言を受けた生産者らは早速、軽トラックに分乗して警察車両とともにスイカ畑を巡回。約1ヘクタールで栽培している河本鉄男さん(42)は「今年は栽培環境が厳しく、より一玉への愛情は高い。盗難から守り、消費者に届けたい」と気を引き締めた。

 同協議会は193戸が加入し、計155ヘクタールで栽培。今季は56万ケース(1ケース15.5キログラム)の出荷を見込んでいる。

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