『街並み照らすヤツら』現場での森本慎太郎は「太陽」 急きょの主演も“資質”光る【制作陣インタビュー(2)】

日本テレビ系土ドラ10『街並み照らすヤツら』より(C)日本テレビ

6人組グループ・SixTONES森本慎太郎が主演を務める、日本テレビ系土ドラ10『街並み照らすヤツら』(毎週土曜 後10:00~)の第5話が、25日に放送される。それに先立って、高田亮氏(脚本)、前田弘二氏(監督)、藤森真実氏(プロデューサー)が合同インタビューに参加。前田氏が、急きょ主演を引き受けた森本の“資質”を語った。

今作は、さびれたシャッター商店街で経営ギリギリのケーキ屋「恋の実」を営む店主・竹野正義(森本)が、仲間のため、街のために巻き起こすヒューマンエンターテインメント。大切な店と家族を守るため、悪事に手を染めてしまうところから、ドラマは予期せぬ方向に向かう。

なお、同枠は昨年10月期放送の『セクシー田中さん』をめぐる一連の問題を受け、小学館の漫画原作ドラマの制作を見送り。『街並み照らすヤツら』を新たに企画・制作し、ゴールデンプライム(GP)帯ドラマ単独初主演となる森本を主演に迎えた。

■正義役に森本慎太郎は「運命的」 制作陣の絶賛止まらず「彼自身の魅力に助けられています」

タイトなスケジュールの中での主演・森本のキャスティングについて、藤森氏は「主人公は、周りにいそうなおにいちゃんが良かったんです。『だが、情熱がある』(2023/同局系)でお芝居力は絶大で身近にいるお兄ちゃんみたいな森本さんにやっていただけたらとオファーした形です」と経緯を説明。「先に物語があって主人公は誰かとなったときに、森本さんにオファーしました。運命的にやってくださったので感謝しかない」と伝えた。

現場での森本を前田氏は「太陽」と表現し、「人に気を使わせないし、まっすぐだし、本当に気持ち良い人」と人柄を絶賛。「森本さんが持っている柔らかさが良い具合に溶け込んでいて。いろんな曲者がでてくるのを受け入れる許容も無理なく演じてくれる。それもいいんですよね」とうなり、「森本さん自身が持っている資質だと思いますが、どんな人が来ても大丈夫な安心感が、役者としてすごく魅力的だと毎回感じます」とうなずいた。

そんな森本を中心に「現場もコメディーで笑いが絶えない」「とても気持ちの良い、ストレスがない」撮影現場だという。前田氏は、印象に残っている出来事として、妻・彩(森川葵)との(正義の妄想内での)こども役やチビ正義を演じる須山結斗との初対面の瞬間を挙げた。「(森本が)『グッモーニン!』って。俺は言えないなと」と森本の底抜けの明るさに驚きを隠せない様子。「空気を明るくするパワーも正義を演じる上でとても良い。ギスギスした空気をポーンとひっくり返すユーモアの素質もある。彼自身の魅力に助けられています」と感謝しっぱなしだった。

■正義の“嫉妬シーン”に脚本家「泣いた」 今後の展開は「名前の通り行くのですが、だんだん…」

正義は、“正義”の逆を進行中。高田氏は「名前を決めるとき、皮肉に聞こえるような名前がいいんじゃないかと。偽装強盗という悪いことをやる人の名前が正義」と由来を説明。「でも、お店のため、商店街のため、人のためと名前の通りにいくのですが、だんだんわけわからなくなる展開には一応なっていきます」と含みを持たせた。

そんな正義は32歳。26歳の森本は、実年齢よりも6歳離れた役柄を自然に演じている。高田氏は「本当に合っていますよね。違和感なく」と感心しきり。前田氏も「正義は正義で変な要素も多いのですが、サラッとやってくれているのもいいですよね」と続けた。

すると、高田氏が第3話の彩が仕事から帰宅するシーンに言及。「スナックから帰ってきた彩を迎えたとき、仕事を楽しんでほしいとも思っていて、頭ではわかってるけれど、気持ち的には本当に嫌という、どちらも優しさから出てくる焼きもち」と正義の心情に寄り添い「ああいう引き裂かれる演技ね。コントロールが難しい、文字に起こせない感情。それを」と森本の演技を噛みしめ「あのシーン見たときに泣けてきた」と称えた。

さらに、高田氏は同シーンでの森川の熱演も絶賛。「20代中盤ぐらいの方なのに大人の演技ができているのってすごいなと。人柄の良さも当然あるのですが、感情表現の技術の高さも感動しました」とうなずいた。

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