マダニ感染症 長崎の80代女性死亡 県内今年初、経路分からず

 長崎市は22日、市内の80代女性が、マダニが媒介する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に感染し、17日に死亡したと発表した。医療機関からSFTS患者の死亡報告があったのは県内で今年初めて。
 市感染症対策室によると、女性は発熱や意識障害を発症し、16日に入院した。死亡後、感染の疑いがあるため市保健環境試験所で血液を検査。21日にウイルス遺伝子を検出した。ダニに刺された痕は見つからず、感染経路は不明。
 市内での感染確認は今年3件目。県内では12日までに6件が確認されている。市は「肌を露出する機会が増える季節。マダニが多い草むらでは長袖、長ズボンなどを着用して露出を少なくして」と注意を呼びかけている。

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