F1=シューマッハー氏家族、AIインタビュー訴訟で勝利的和解

[22日 ロイター] - 自動車レースF1で7回の個人総合優勝を果たしたミヒャエル・シューマッハー氏の家族は22日、人工知能(AI)で作成されたインタビュー記事を巡る訴訟で20万ユーロ(約3400万円)の賠償金を勝ち取った。

シューマッハー氏は2013年12月の家族旅行中にスキー事故で重傷を負って以来、公の場に姿を現していない。家族はプライバシーを守り、近しい人々だけに面会を制限し、同氏の状態についてほとんど情報を公開していない。

こうしたなか、ドイツの週刊誌「ディ・アクトゥエレ」は23年4月、笑顔のシューマッハー氏の写真と「ミヒャエル・シューマッハー、初のインタビュー」という見出しを掲載。しかし、その中身はAIによって作られた文章で、「紛らわしいほどリアル」との小見出しも添えられていた。

シューマッハー氏の家族の広報担当者は、ミュンヘン州労働裁判所が判決を下したことを明らかにし、発行元のフンケ・メディアグループと勝利的和解に至ったことを認めた。問題の雑誌の編集長は昨年解雇され、フンケ社は家族に謝罪している。

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