旭農高 規格外卵プリン完成 千葉女子高レシピ使用 食品ロス削減で連携

「たまごたっぷりん」をお披露目する旭農高生徒と関係者=旭市

 千葉県立旭農業高校(旭市)の畜産科の生徒らが、同校農場で規格外となった鶏卵を使ったプリンの商品「たまごたっぷりん」を完成させた。食品ロスを減らす取り組みで、県立千葉女子高校(千葉市稲毛区)、旭市の飲食店「Charlie(チャーリー)」と連携して実現した。毎週30個ほどを店で製造販売する予定。

 旭農業によると、畜産科の生徒が実習する農場は約320羽を飼育して1日300個前後を採卵。重量の不足や超過、形を理由に50個ほどは販売に至らない「規格外」になり、有効利用は課題だった。

 規格外卵の利用を巡っては昨年から千葉女子との連携を開始。千葉女子の文化祭で、規格外卵で作ったカップケーキが販売されるなどしてきた。

 プリンは千葉女子の生徒から昨年提供されたレシピをベースに、旭農業近くに構える同店が商品に仕上げた。畜産科生徒が試食など試作段階から関わり、ラベルのイラストも担当。千葉女子の制服を着た人やニワトリの絵柄など数種ある。

 容器は再利用可能なガラス瓶で、店は空き瓶回収1個につき10円を旭市教育総務課に寄付するという。調理後の殻も着目し、旭農業が炭酸カルシウムの粉末に加工して利用する。

 畜産科養鶏専攻の3年、菱木尊さん(17)は「捨てられてしまう卵がおいしいプリンになって、皆さんに食べてもらえるのはうれしい」と話した。

 プリンは1個350円(税込み)。毎週水曜までに予約を受け、金曜に販売予定。規格外卵で作るため個数に変動あり。問い合わせは同店(電話)0479(85)8210。月曜休み。

重量や色などが規格に合わなかった卵
規格外の新鮮卵で作った「たまごたっぷりん」。容器は再利用を考えてガラス瓶を採用している(写真はラベル添付前)

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