富士、LRTも陰影に 宇都宮で水墨画サークル作品展 40点並ぶ

会員それぞれの力作が並ぶ展示会場

 【宇都宮】水墨画サークル「遊墨(ゆうぼく)会」の作品展が22日、市南図書館ギャラリーで始まった。墨の濃淡で描いた山河の風景など陰影の世界が訪れた人を魅了している。24日まで。

 市民講座や県シルバー大学校で水墨画を習った愛好家たちのサークル。市内を中心に60~90代の会員12人が毎週火曜、市南生涯学習センターで制作に励んでいる。作品展は年1回、この1年間の成果発表の場として開いており、今年は約40点を展示した。

 会場には栃木市の巴波(うずま)川と蔵の街、三保松原と富士山、飛騨高山の古い町並みといった風景画をはじめ、花や魚、猫など思い思いの題材を好みの技法で描いた作品が並んでいる。次世代型路面電車(LRT)が鬼怒川を渡る風景を水墨画にした一枚もある。

 サークル代表の阿部啓子(あべけいこ)さん(72)は「墨の濃淡だけで描く水墨画。心が落ち着き、見た人が自由に色を想像して楽しめる」と魅力を話している。

 午前10時~午後5時(最終日は4時)。入場無料。

© 株式会社下野新聞社