【MLB】上沢直之がマイナーで先発も3回4安打4失点 最速150キロも制球定まらず

3回4失点に終わった上沢(カメラ・カルロス山崎)

【マサチューセッツ州ウスター22日(日本時間23日)発=カルロス山崎通信員】レッドソックス傘下マイナー3Aウスターの上沢直之投手(30)はオリオールズ傘下マイナー3Aノーフォーク戦に先発し、3回を4安打4失点、3三振3四球で勝敗は付かなかった。打者16人に71球。防御率5・67チームは4―5で敗れた。

ストレートは安定して90~93マイル(約144・8~149・7キロ)を計測したが、スプリット、カッター、カーブを含め全体的に制球が安定せず、71球中、ストライク34球と精彩を欠いた。

初回、先頭打者は2022年のドラフト全体1位でオリオールズに指名された超有望株のホリデー。簡単に四球を与えると、続くノービーは一、二塁間後方へ不運なポテン安打、3Aで12本塁打を放っている3番キアスタッドにはフルカウントからの7球目、88マイル(約141・6キロ)のスプリットを中堅左へライナーで弾き返される2点適時二塁打を浴び先制点を許す。後続を二ゴロ、空振り三振、中飛に打ち取った。

2―2の同点で迎えた2回は7番からの下位打線を中飛、二ゴロ、空振り三振で三者凡退。リズムに乗るかと思われた。

しかし、3回に再びつかまる。先頭から四球と二塁打で無死二、三塁のピンチ。を与え、続くノービーには左翼へ二塁打を打たれ無死二、三塁のピンチを招く。3番キアスタッドは空振り三振、4番クックは捕飛で二死とするが、5番メイトンには打球速度104・9マイル(約168・8キロ)の痛烈な左前2点適時打を打たれ、2―4と勝ち越された。続くジョンソンはストレートで歩かせるも、バブラを中飛に打ち取って追加点は与えなかった。球数が71に達しており、この回限りで降板となった。3回での降板はマイナーで5度目の先発で最短だ。

上沢は制球に苦しんだ理由を「2日前からフォームの意識を変えて練習をしていた。出力は出るようになったが、前のフォームとのギャップでコントロールがうまくいかなかった」と明かした。

シーズン中にフォームを変えたのは「(投げ終った時に)身体が右側に流れていた。僕の中では左足をまっすぐ踏み出しているつもりだったが、インステップ気味になっていたので気になっていた」からと説明した。

その結果、「少しアウトステップ寄りで投げることによって、ストレートは前よりも空振りが取れるなって感じがあった」と、最速93マイルを計測したストレートの球速にはハッキリとした手ごたえがあった。

「あそこまで(制球が)バラつくとは思わなった。そもそも今日はストライク先行ができなかった」ことは大きな課題となったが、「出力は今のフォームの方が確実に出るので、こっちに合わせていった方がいい。次の登板までに(練習や調整を)やっていきたい」と力強く話した。

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