【セリエA 第38節 プレビュー】鎌田大地を擁するラツィオは欧州挑戦権をかけた戦い 3チームによる残留争いも見逃せない

写真:鎌田大地が所属するラツィオはEL出場権がかかるサッスオーロ戦に臨む ©Getty Images

日本時間5月24日から27日にかけて、セリエA第38節の10試合が行われる。鎌田大地を擁するラツィオは、UEFAヨーロッパリーグ出場権を確定させるための戦いに挑む。フロジノーネ、ウディネーゼ、エンポリによる残留争いも要注目だ。
 

◉注目カード

■ラツィオ vs サッスオーロ
勝ち点「60」で7位のラツィオは、前節、セリエB降格が決定したサッスオーロをホームに迎えての最終節に挑む。8位フィオレンティーナとは6ポイント差があるものの、フィオレンティーナは第29節順延分のアタランタ戦が残っており、その2試合の結果次第では順位が入れ替わる可能性がある。とは言えこの試合に勝つか引き分ければ7位が確定し、来シーズンのUEFAヨーロッパリーグ出場権を手にできるため、まずは敗戦を回避しつつ、勝ち点3を積極的に狙っていきたい。今シーズン限りでの退団希望を公言しているルイス・アルベルトや、プレミアリーグのクラブやローマへの移籍の噂がある鎌田大地にとっては、これがラツィオでのラストマッチになる可能性も。特に鎌田は前節インテル戦で鮮烈なミドルシュートを決めているだけに、今節も活躍に期待がかかる。

■エンポリ vs ローマ
6位が確定しているローマは、勝ち点「33」で降格圏の18位に位置するエンポリとアウェーで対戦する。ローマとしては、宿敵ラツィオに勝ち点で並ばれた状態でシーズン終了となるのを回避するために、何としても勝ち点を上積みしてフィニッシュを迎えたいところ。ただ、順位が確定したことでメンバーを落とし、モチベーション維持が難しい状態で戦う可能性もある。一方のエンポリは、逆転での残留を果たすためには何としても勝利を収め、ウディネーゼ vs フロジノーネの直接対決の結果を待たなければならない。ローマにとってはなりふり構わずに攻めてくる相手にやりづらさを感じる部分もあるだろうが、第4節で対戦した際には7-0と快勝しているだけに、慎重に戦いたい。

■フロジノーネ vs ウディネーゼ
勝ち点「35」で16位のフロジノーネと、同「34」で17位ウディネーゼが残留をかけた直接対決に挑む。エンポリの結果に関わらず残留を確定させるためには、フロジノーネは引き分ければOK、ウディネーゼは勝利が必要となる。直近4試合で1勝3分けと、シーズン終盤に就任したファビオ・カンナヴァーロ監督の下で粘り強い戦いを続けているウディネーゼに対し、フロジノーネも直近8試合で2勝5分け1敗。インテルに0-5と敗れ、ジェノアに1-1、ナポリに2-2で引き分けた以外の5試合でクリーンシートを達成と堅守が光る。ホームで戦えるフロジノーネがいろいろな意味で優勢に見えるが、果たしてどうなるか。なお、ウディネーゼが敗れてエンポリが引き分けた場合、両者は勝ち点「34」で並び、残留をかけたプレーオフが行われることになる。

■その他の見どころ
3位争いも熾烈だ。現状では3位ボローニャ、4位ユヴェントスがともに勝ち点「68」、5位アタランタが「66」となっているが、アタランタは第29節順延分フィオレンティーナ戦が残っている。万が一ボローニャがジェノアに、ユヴェントスがモンツァにこの最終節で敗れ、アタランタが最終節トリノ戦と続くフィオレンティーナ戦に連勝した場合、アタランタが3位でフィニッシュする可能性がある。3チームが最終的に勝ち点「69」で並ぶ可能性もあることを考えると、いずれのチームも気は抜けない。なお、アタランタがUEFAヨーロッパリーグで優勝した影響により、同チームがリーグ戦を5位でフィニッシュした場合、6位のローマにもUEFAチャンピオンズリーグ出場権が与えられることになる。
 

◉セリエA 第38節 試合日程

5月24日(金)
3:45 カリアリ vs フィオレンティーナ

5月25日(土)
3:45 ジェノア vs ボローニャ

5月26日(日)
1:00 ユヴェントス vs モンツァ
3:45 ミラン vs サレルニターナ

5月27日(月)
1:00 アタランタ vs トリノ
1:00 ナポリ vs レッチェ
3:45 エンポリ vs ローマ
3:45 フロジノーネ vs ウディネーゼ
3:45 ヴェローナ vs インテル
3:45 ラツィオ vs サッスオーロ

※時刻はすべて日本時間

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