火災続発 「自分事として捉えて」 岡山市消防局 戸別訪問し呼びかけ

住民(右)に啓発チラシを手渡し、火災への注意を呼びかける岡山市消防局職員

 岡山市消防局は23日、火の取り扱いに厳重な注意を呼びかける戸別訪問を同市東区で行った。東区での民家火災を含め、市内では21日の1日だけで7件の火災が続発したといい、一軒一軒を訪ね歩き、住宅用火災警報器の点検や避難計画の準備を呼びかけた。

 市消防局による戸別訪問は半焼以上の被害があった住宅の周辺住民を対象に、2023年度に開始。21日の東区の民家火災では1棟が全焼し、1人が亡くなったため、火災に備える危機意識を高めてもらおうと周辺地域で実施した。

 消防局から7人が参加。啓発チラシを示しながら警報器の点検方法や避難時の注意事項を説明した。地元の男性(65)は「実際に燃える火を見た。教えてもらった備えを徹底したい」と話した。

 市消防局予防課は「有事の際は、速やかに避難できれば被害を最小限に抑えられる。自分事として捉えてもらえるよう、啓発を継続する」としている。

 戸別訪問は初年度に29回実施し、24年度は5回目。21日は市内で建物火災が5件、林野、枯れ草火災が各1件発生し、1日の発生件数としては過去10年で最多だったという。

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