新契約を求める49ersのWRアイユークがOTAを欠席

サンフランシスコ・49ersのブランドン・アイユーク【AP Photo/Godofredo A. Vasquez】

サンフランシスコ・49ersの今週のOTA(チーム合同練習)には欠席者が目立っており、ワイドレシーバー(WR)ブランドン・アイユークもその1人だ。

オールプロのセカンドチームに選ばれたことがあるアイユークは、急上昇しているワイドレシーバー市場と自身の給料をより一致させる新しい契約を望んでいる。まだ合意に至っていないため、アイユークは自主参加ワークアウトから遠ざかっている。

ヘッドコーチ(HC)カイル・シャナハンはアイユークの欠席についての懸念を否定した。

49ersの公式発表によると、この状況について尋ねられたシャナハンは、現地21日(火)にこう答えたという。

「ここにいない選手全員について、同じように思っている。彼らがここにいることを望んでいるが、それはビジネスの一部であり、ビジネスの一環である限り、いつだってそれを尊重しようとするものだ。できるだけ関わらないようにしている。フットボールだけに集中できる日を楽しみにしているよ」

49ersはOTAでオフェンスの主力選手を何人か欠いている。ランニングバック(RB)クリスチャン・マカフリーとWRジャワン・ジェニングスも参加していない。マカフリーの欠席理由は不明だ。ジェニングスはまだ制限付きフリーエージェントへのテンダーにサインしていない。

新人契約5年目オプションを持った状態で2024年シーズンを迎えるアイユークの年俸は、1,412万4千ドル(約22億1,419万円)となる予定だ。NFLには現在、年俸2,000万ドル以上のワイドレシーバーが18人もいる中、アイユークの年俸は本人の価値に比べて低いと言える。アイユーク側はデトロイト・ライオンズのWRアモン-ラ・セント・ブラウンの新しい平均年俸である約3,000万ドルを、アイユークにふさわしい契約額だと指摘するかもしれない。一方で49ers側は、セント・ブラウンのこれまでの成績はアイユークを上回っていると同時に、WRディーボ・サミュエルの年俸は2,385万ドル(約37億3,863万円)に過ぎないと反論できるだろう。ただ、もしアイユークがセント・ブラウンのようにボールを受ける機会が多ければ、アイユークの成績はもっとよかったかもしれない。このような背景から、交渉がいかに難航しているか分かるだろうか?

2024年NFLドラフトの期間中には、アイユークかサミュエルがトレードに出されるのではないかという噂が飛び交った。結局のところ、クオーターバック(QB)ブロック・パーディーが安堵したように、49ersは動きを見せていない。

パーディーは火曜日に次のように語った。

「ドラフトが進行していた時は、指名された選手がチームに加入することにワクワクしていたけど、同時に“ああ、何らかのトレードが起こるかもしれない”ってドキドキしていたね。でも、前に言ったように、そういったことはすべて、俺のコントロールの及ばないことだ。俺はただ座って、チームがどうするかを待っていただけさ。俺の仕事は試合に出て、空いている選手にパスを投げて、試合に勝つこと。それが俺の考え方なんだ。でも、チームメイトが大好きなのは間違いないし、これからもみんなで一緒にプレーできることを願っているよ」

49ersは2024年シーズンの間は現状を維持し、将来のことは来年に決めるつもりかもしれない。問題は、スーパーボウル再進出を目指してアイユークにその道を歩むよう説得できるか、それともアイユークが長期ホールドアウトを余儀なくされるかだ。

【KO】

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