石井参院議員 今期限りで引退意向 岡山選挙区、元岡山県知事

石井正弘氏

 元岡山県知事で自民党の石井正弘参院議員(78)=岡山選挙区=は23日、来年夏に改選を迎える参院選に立候補せず、2期目の今期限りで議員を引退する意向を表明した。今後、自らが会長を務める党岡山県連が後継候補の擁立を進める。

 岡山県庁内の県政記者クラブで記者会見して明らかにした。石井氏は「元気なうちに後進に道を譲り、若い世代の考えを政治に生かしてもらう時期に来た」と不出馬の理由を説明。「地方を元気にしたいとの一心でまい進し、やるべきことはやった」と振り返った。後継の擁立については「今日からスタート。高い志を持った方を選考したい」と述べ、候補者の公募を含めて作業を急ぐ考えを示した。

 党派閥の政治資金パーティー裏金事件にも言及。石井氏自身、資金還流を受けながら政治資金収支報告書に記載していなかったことを明らかにしており「残りの任期では与党の一員として大胆な政治改革に取り組み、国民の信頼回復に努める」と語った。

 石井氏は岡山市出身。旧建設省(現国土交通省)大臣官房審議官などを経て、1996年から岡山県知事を連続4期務めた。2013年の参院選岡山選挙区で初当選。現在は党政務調査会副会長。

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