中国・天津博物館で明清時代の「花鳥画展」開催

中国・天津博物館で明清時代の「花鳥画展」開催

18日、展示品を撮影する来場者。(天津=新華社記者/周潤健)

 【新華社天津5月23日】中国天津市の天津博物館でこのほど、米国で好評を博した「河上花-中国花鳥画の道 1368~1911年」の帰国報告展が始まった。明清代の花鳥画の所蔵品55点(組)を公開する。

 会場には、明代の院体画(中国宮廷画院の画風)や呉門画派(明代中期に形成された絵画の流派)、金陵画派(明清代に江蘇南京地区で活躍した水墨画の流派)、四僧(明末清初の画僧4人)、惲(うん)派(清代中期の花鳥画の流派)、揚州画派(清代中期に揚州で活躍した書画家8人)、海派(上海画派)など、花鳥画の重要な流派や有名画家の代表的な作品が並ぶ。

 明代の呂紀(りょ・き)の「四喜図」、徐渭(じょ・い)の「魚蟹図」、清代の冷枚(れい・ばい)の「花陰蹲犬図」、鄭板橋(てい・ばんきょう)の「山頂妙香図」など名画の数々が、中国伝統の花鳥画制作における技法の趣と中国画に込められた「天人合一」(自然と人は一体であるという中国古代からの哲学)の思想、文化精神を表現している。

中国・天津博物館で明清時代の「花鳥画展」開催

18日、「河上花図」を鑑賞する来場者。(天津=新華社記者/周潤健)

 目玉は、明末清初の画家「八大山人」の名作「河上花図」。八大山人は、姓を朱(しゅ)、名を耷(とう)といい、大型の水墨画で知られる。特に花鳥画は素晴らしく、後世の写意花鳥画の発展に深遠な影響を与えた。

 キュレーター(学芸員)によると、「河上花図」は朱耷が72歳の時の作品で、全長約13メートル、縦47センチ。蓮の花をメインに、斜面の小さな草、小川のせせらぎが全体に描かれている。巻末には卓越した筆致による自作の37行の詞「河上花歌」が添えられた。

 同展は6月16日まで、無料で一般公開される。(記者/周潤健)

中国・天津博物館で明清時代の「花鳥画展」開催

18日、「河上花図」を鑑賞する来場者。(天津=新華社記者/周潤健)

中国・天津博物館で明清時代の「花鳥画展」開催

18日、明代の画家、陸治(りく・ち)の作品「梨花双燕図」。(天津=新華社記者/周潤健)

中国・天津博物館で明清時代の「花鳥画展」開催

18日、清代の画家、冷枚(れい・ばい)の作品「花陰蹲犬図」。(天津=新華社記者/周潤健)

中国・天津博物館で明清時代の「花鳥画展」開催

18日、清代の画家、鄭板橋(てい・ばんきょう)の作品「山頂妙香図」。(天津=新華社記者/周潤健)

中国・天津博物館で明清時代の「花鳥画展」開催

18日、清代の画家、孫杕(そん・てい)の作品「玉堂富貴図」。(天津=新華社記者/周潤健)

中国・天津博物館で明清時代の「花鳥画展」開催

18日、明代の画家、陳遵(ちん・じゅん)の作品「桂中玉兎図」。(天津=新華社記者/周潤健)

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