FLIGHTSのドローン搭載型LiDAR「FLIGHTS SCAN」、マルチユースに対応。屋内のレーザ測量も実現へ

これにより、ドローンへの搭載だけでなくMMS(車両搭載)、バックパック、ハンドヘルドといった多様な測量手法での活用が実現する

さらにLidarSLAMにも対応することで、屋内などGNSSを受信しづらい環境下での高精度なレーザ測量が可能になるという。ドローンでは難しかった箇所のレーザ測量や、非GNSS環境下の補完測量としての活用も期待できるとしている。

同製品は2024年5月22日(水)から、幕張メッセで開催されている「第5回 建設・測量生産性向上展 (CSPI-EXPO 2024)」に出展する(ブース17-02)。

アップデートに伴うFLIGHTS SCANの特長

  • ひとつの機器で、複数の測量手法に対応
  • 従来からの製品コンセプト「公共測量における『作業規程の準則』の要求を満たす成果品を、"誰でも正しく簡単に"作成できる」を踏襲

アップデートの背景

「空から、地上から、世界をデジタル化 三次元計測用LiDAR」

FLIGHTS SCANによるさまざまな三次元点群測量のイメージ

三次元点群測量業務では、UAV(ドローン)レーザ測量のみだけではなく、地上レーザ測量、UAV写真点群測量、車載写真レーザ測量などさまざまな機器を用いた測量手法が存在する。

また、令和4年9月には国土交通省国土地理院より「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」が、GNSSアンテナを装備しないLidarSLAM機器を対象とした測量技術に関するものとして発表された。このように運用方法や機材性能の目安などが明文化されたことで、さらなる普及が見込まれている。

FLIGHTSでも昨今、複数種類の機器を保有することで現場に適したレーザ測量を実施でき、精度向上や作業効率化のほか、内製化の実現による社内技術や企業価値の向上を実現したというユーザーからの声が届いているという。

複数の三次元点群測量に対応することは、業界内の多くの企業が抱える人手不足等の課題の解決や、競合他社との差別化などの効果が期待できるとしている。

しかしながら、複数の三次元点群測量手法に対応するには、手法ごとに異なる測量機器が必要であり、FLIGHTSでは「その"導入コスト"が、事業者の負担となっている」と考えている。

そこでFLIGHTSは、1つのレーザ機器で複数の三次元点群測量に対応することを「LiDAR機器のマルチユース使い」と定義した。「空から、地上から、世界をデジタル化 三次元計測用LiDAR」をテーマに、FLIGHTS SCANをUAVレーザ測量のみならず、ほかの測量手法でも利用可能にするための拡張開発を進めているという。

Matrice 350RTKに搭載した様子

対応予定の新たな測量手法

「車載写真レーザ」測量(通称:MMS)

MMS利用の様子

MMSは、車両に搭載し、道路を走行しながら対象物に対して横から照射する測量方法。道路のある場所でスピーディーに精度が高い測量ができる。特別な免許や申請が不要だ。

「ハンドヘルド型/バックパック型LidarSLAM with GNSS」測量

バックパック利用の様子(写真左)、ハンドヘルド利用の様子(写真右)

GNSSアンテナを装備し、測量者が機器を持つ、または背負うなどして、歩行しながら断面又は全周囲を測量する方法だ。ドローンの飛行が出来ない場所(第三者の立ち入りが多い都市部や幹線道路沿い等)などでの活用が想定されるという。

「LidarSLAM」技術を用いた測量

これはGNSSを活用せず、LidarSLAMを活用して測量する方法。GNSSの取得が困難な建物内、トンネル、森林のほか、ドローンの飛行が出来ない場所(第三者の立ち入りが多い都市部や幹線道路沿い等)などで、主にハンドヘルド型/バックパック型での活用が想定されている。

▶︎株式会社FLIGHTS

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