ZEISS、カメラトラッキングシステム「CinCraft Scenario 2.0」、Windows PC用スタンドアローンソフトウェア「CinCraft Export 1.0」リリース

ZEISSは、カメラトラッキングシステム「CinCraft Scenario 2.0」とWindows PC用のスタンドアローンソフトウェア「CinCraft Export 1.0」をリリースした。

CinCraft Scenario 2.0

CinCraft Scenario 2.0へのアップデートにより、同ソリューションはほとんどの一般的なシネマおよび放送用レンズブランドのレンズトラッキングにも使用できるようになった。

ZEISSシネマトグラフィー製品担当クリストフ・カセナーヴ氏は、次のようにコメントしている。

カセナーヴ氏:これまでCinCraft Scenarioは、ZEISSとARRI/ZEISSのレンズを使用するプロダクションでしか使用できませんでした。

今回のリリースにより、放送局を含むより多くのユーザーに当社のカメラトラッキングシステムをご利用いただけるようになりました。

ユーザーは、10以上のレンズシリーズから90以上のレンズのテンプレートを利用できるようになり、事前に調整されたレンズ特性を提供することで、レンズの歪みの記録を省略できるようになった。新しいLens Template Finetunerを使えば、ユーザーは汎用のレンズテンプレートを、それぞれのプロジェクトで使用するレンズの実際の特性に合わせるだけで利用可能。ユーザーフレンドリーなソフトウェアウィザードが、微調整プロセスを段階的にガイド。これにより、レンズのキャリブレーションに伴う複雑さが解消され、レンズの準備時間が半分に短縮される。微調整したテンプレートは保存可能。さらに、CinCraft Scenario 2.0では、Ncam Realityで過去に作成したレンズキャリブレーションをロードして微調整することができ、制作の柔軟性を向上させる。

CinCraft Export 1.0

CinCraft Export 1.0により、ユーザーは記録されたトラッキングデータを、業界標準のファイルフォーマットであるFBXや、OpenEXRレンズディストーションSTMapsにエクスポートが可能。これにより、ユーザーはライブトラッキングデータをポストビズなどのポストプロダクションアプリケーションに簡単に再適用できる。

カセナーヴ氏:より多くのレンズブランドに対応するだけでなく、ポストプロダクション用に記録されたトラッキングデータを提供することで、より多くのプロジェクトにCinCraft Scenarioを提供できることを嬉しく思います。

今後数ヶ月の間に対応レンズを徐々に拡大し、今年後半には完全なマニュアルレンズキャリブレーションを提供し、CinCraft Scenarioがあらゆるシネレンズや放送用レンズで使えるようになることを楽しみにしています。

入手方法

CinCraft Scenario 2.0は、ARRI、Cooke、Angenieux、Leitz、フジノンのシネマレンズと、キヤノン、フジノンの放送用レンズのテンプレートに加え、Lens Template Finetunerを搭載し、CinCraft Scenarioで直接アップデート可能。利用可能なレンズテンプレートは全て無料でソフトウェアから選択でき、今後数ヶ月の間に徐々に追加される予定。

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CinCraft Scenario 2.0は、ほとんどの一般的なシネマおよび放送用レンズブランド用の様々なキャリブレーション済みレンズテンプレートを提供する
CinCraft Export 1.0は、ライブトラッキングデータをポストビズなどのポストプロダクションアプリケーションに簡単に再適用できる

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