第4種踏切、群馬・富岡市の1カ所で廃止決定 上信電鉄、女児死亡受け初の廃止

 群馬県高崎市吉井町の上信電鉄の警報器や遮断器のない「第4種踏切」で女子児童が列車にはねられ死亡した事故を受け、富岡市は22日、地元住民の合意が得られた市内の踏切1カ所を廃止すると発表した。事故後、沿線4市町に計45カ所ある同社の第4種踏切が廃止されるのは初めて。

 富岡市内20カ所の第4種踏切のうち、廃止が決まったのは「横尾西踏切」(同市一ノ宮)。同社が23日付で踏切の廃止届けを国に申請し、市が同日から24日までに鉄製のフェンスを設けて踏切への立ち入りを制限する。設置費用は20万円を見込む。他の第4種踏切についても廃止に向けた協議を進めており、7月中に進展を公表する。

 沿線の第4種踏切を巡っては、同市富岡の「栖雲寺踏切」で2021年に90代の男性が列車にひかれ死亡した。市企画課によると、事故後、この踏切を廃止しようと地元住民らと協議したが、利便性の低下などの理由で合意が得られなかった。

© 株式会社上毛新聞社