オルトフォン、新カートリッジ「Concorde Music」国内発売決定。税込28,600円から

オルトフォンジャパンは、同社の取り扱うデンマーク・ORTOFON(オルトフォン)ブランドより、MMカートリッジ「Concorde Music」を5月23日に発売すると発表。先日開催されたミュンヘン・ハイエンド2024でお披露目されたモデルの国内正式発売が決定した。

ORTFON ヘッドシェル一体型MMカートリッジ「Concorde Music」

ラインナップは4モデルで、それぞれスタイラス(交換針)部も用意する。価格は以下の通り(すべて税込)。

Concorde Music Red 28,600円

Concorde Music Blue 48,400円

Concorde Music Bronze 77,000円

Concorde Music Black 115,500円

交換針の価格

Stylus Concorde Music Red 13,200円

Stylus Concorde Music Blue 28,600円

Stylus Concorde Music Bronze 58,300円

Stylus Concorde Music Black 95,700円

オルトフォンの「Concorde」シリーズは、ヘッドシェルとカートリッジのボディが一体型となったカートリッジで、超音速旅客機にも似た細長いフォルムが特徴。ローマス(軽質量)、ハイコンプライアンス(針先が動きやすい)の両立を徹底追求し、シェル一体型というSPUシリーズから引き継がれてきた「簡便さ」というコンセプトも継承している。

ヘッドシェル一体型でトーンアームにそのまま装着できる

ボディは、最上位のBlackからエントリーのRedまですべて共通で、各機種のスタイラス(交換針)は互換性をもっており、ユーザー側で容易に交換・アップグレードができるようになっている。

スタイラスのみもラインナップしており、本体ボディと簡単に装着できる

スタイラス装着部には、抜け止めとなるロック機構を配置し確実な装着を実現する。また旧シリーズでは指かけ部は折損時に修理が不可能であったが、今回から交換用の機構が設けられ、差し替えも可能になっている。

ボディ内部はオルトフォン独自のMM用磁気回路となっており、4本のスプリット・ボールピンに巻かれたコイル巻線はすべて銀メッキ高純度銅線を採用。ボディ組立は接着剤を用いない超音波接合により不要共振の発生も防いでいる。

またオルトフォンはダンパーを重視しており、2M Black LVB250やConcorde MkⅡ Eliteから得られた知見をベースに完全に新規設計。デンマークの本社工場内に設けられたダンパー専用ラボラトリーで開発・生産されている。

ダンパーも新規開発するなど現代の技術が存分に投入されている

Concorde Music Redはエントリーモデルとなり、スタイラスチップには楕円針を採用。エネルギッシュかつホットな音色でありながら、銀メッキ線由来のほど良い煌びやかさをもった高音域が特徴と謳う。

Blueのスタイラスチップには無垢ダイアモンドの楕円針を採用。振動系部分の実効質量が小さく、針先の動作能力を向上。Redの音色に、さらなるクリアさ・ワイドレンジ感を求める場合に最適としている。

Bronzeのスタイラスチップには、Concorde MC200やConcorde 30にも使用された高性能な楕円針の一種、無垢のファインラインを採用。Red・Blueよりさらにピックアップ能力を向上させ、シルキーで滑らか、かつ繊細な音色を実現する。

最上位モデルのBlackでは、スタイラスチップにラインコンタクト針の一種、シバタ針を採用。Bronze以上に高解像度かつクリアなサウンドを誇りながら、アルミニウム製カンチレバーを使用することで、程よいしなやかさも持ち味としている。

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