米スタートアップ企業がAI頭部移植マシンを開発 脳死した体に頭部を移植

頭部移植のイメージ(ブレインブリッジのユーチューブから)

神経科学と生体医工学のスタートアップ企業「ブレインブリッジ」が頭部移植を行うためのAI機械化システムを作成したと発表した。22日、ユーチューブで、人工知能を活用した初の頭部移植を説明する動画を公開した。米紙ニューヨーク・ポスト、英紙サンなど多くのメディアが報じた。

動画では、同社の新しいAI頭部移植マシンが人間の頭部を移植し、それを脳死患者の健康な新しい身体に装着する様子が描かれている。

この手術では、脳死ドナーの体に頭部を移植し、移植された個人の記憶、認知能力、意識を維持する。ブレインブリッジの研究者は、ステージ4のがん、麻痺、アルツハイマー病やパーキンソン病などの不治の病と闘う患者にとって命綱となる可能性があると信じている。

ドバイを拠点としたバイオテクノロジストであり科学コミュニケーターでもあるハシェム・アルガイリ氏は「私たちのテクノロジーの目標は、医学で可能なことの限界を押し広げ、生命を脅かす症状と闘う人々に革新的なソリューションを提供することです。私たちの技術は、ほんの数年前には想像もできなかった命を救う治療への扉を開くことになるでしょう」と語る。

ブレインブリッジは人為的ミスを避けるためにAI技術に注目。「このプロセスでは、脳細胞の劣化を防ぎ、シームレスな互換性を確保するために高度な高速ロボットシステムが採用されている。手順全体は、リアルタイムの分子レベルのイメージングとAIアルゴリズムによってガイドされ、脊髄、神経、血管の正確な再接続を促進します」と述べた。

今後8年以内に生きた患者に対する手術を実証したいと考えており、このプロジェクトに一流の科学者を誘致しようとしている。

© 株式会社東京スポーツ新聞社