【続報】砂浜が消えた!? 鵜ノ浜海水浴場で砂の搬入作業を開始-夏の海水浴はどうなる?【新潟・上越市】

高波・強風による海岸侵食の砂浜に砂の搬入作業を開始

高波や強風による海岸侵食で砂浜が大きく削られた『鵜ノ浜海水浴場』で、砂浜を復元するための砂の搬入が始まりました。

例年通りの夏の海水浴場開設に向け、準備が進んでいます。

■庭山陽平記者
「ダンプトラックとショベルカーによって、砂が海岸に運び込まれていきます。1日でこの10tトラック40台分の砂を運び入れるということです。」

23日から始まった砂の搬入。鵜の浜海水浴場は、この冬の強風や高波で一気に海岸侵食が進みました。かつての砂浜は、陸地から海に向かって20~30mほども続いていましたが、今では波がすぐそこに。観光関係者は不安を募らせていました。

■鵜の浜温泉観光組合 丸山政仁組合長
「全然姿かたちが違ってくるから。初めてくるお客さんなんかこの状況みれば、さすがにと思うから。温泉街としても死活問題。」

向きだしになった護岸のコンクリートは、1970年代後半に発生した海岸侵食の際に対策として整備されたものです。現在の海岸は、そのあとに自然に砂が堆積してできたもので、これまでに人工的に砂を敷いたことはありませんでした。

■上越市柿崎区総合事務所 石澤親久次長
「当初はどこかから砂を持ってくるのはまず難しいという話で、現地の砂を敷き慣らして海水浴場をオープンしようと考えていたが、たまたま今回この柿崎区で行っている橋の架け替え工事で、いい砂が出たので。」

工事を発注している県の協力で、砂の搬入が決まりました。その量は約2000㎥にものぼります。

■庭山陽平記者
「砂は十日間ほどかけてあちらに運び込まれます。その後人魚像の台座のあるこの辺りまで、運び込まれた砂を均す作業が行われ、7月にはここから100mほどにかけてを海水浴場としてオープンするということです。」

砂を敷かない人魚像よりも東側のエリアは、柵が設置され、この夏は立ち入り禁止となります。

■上越市柿崎区総合事務所 石澤親久次長
「やはり海水浴場開設、非常に強い要望がありましたので、そういう安全対策もして、開設に向けて取り組んでいきたいと思っています。」

専門家によると、温暖化により強風や高波が発生しやすくなっているといいます。そのため、侵食の根本的な対策として沖合の離岸堤の設置が必要ですが、10年はかかるとみられています。

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