パワーウィンドウによる幼児の死亡事故 専門家が語る防止策とは【新潟】

パワーウィンドウが閉まる力:20kg~30kg程度

5月21日、東京で母親の運転する車に乗った2歳の女の子が、車の窓に首を挟まれ死亡する事故がありました。いわゆるパワーウィンドウに挟まれて、子どもがケガをするケースが後を絶たない中、事故を防止するにはどうしたらよいか、専門家に聞きました。

21日、東京都練馬区で車の窓に首を挟まれ死亡した2歳の女の子。捜査関係者によると、女の子は運転席側の後部座席でチャイルドシートに乗っていましたが、ベルトを締めていなかったことがわかっています。
2016年には上越市で、当時2歳の男の子が車の窓に首を挟まれ重体となるなど、パワーウィンドウに挟まれてケガをする事故が後を絶ちません。

車のパワーウィンドウの力とは…
日本自動車連盟・JAFによる実験映像では、大根やごぼうも簡単に切断しました。JAFによると、パワーウィンドウが閉まる力は、20kgから30kg程度あるということです。

■JAF新潟支部 菅宮弓里江さん
「50代の男性で抑えるのが精一杯だった結果もある。(Q.子どもの力では動いているパワーウィンドウを止めることは不可能に近い?)8歳の子どもでは、止めることができなかった結果が出ている。」

事故を防ぐには、チャイルドシートのベルトを必ず締め、安全が確認しやすい助手席の後ろに取り付けてほしいと呼びかけます。また、車に搭載されている機能として、異物を感知して自動で窓が開く「挟み込み防止機能」があります。

■岡拓哉アナウンサー
「その挟み込み防止、ペットボトルで試してみます。少し上まで行きますが、ペットボトルに反応して一定程度下がりました。」

一方、車種によっては機能がない車があるほか、子どもの指先など細いものは感知しにくいため、過信は禁物です。
◆JAF新潟支部 菅宮弓里江さん
「6歳未満の子どもをチャイルドシートに乗せるときには、適切に使用できているか確認してほしい。後方の安全確認をした上で、パワーウィンドウの開け閉めをしてもらいたい。」

子ども自身が窓を開け閉めできないよう、パワーウィンドウをオフにする機能も活用してほしいということです。

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