強制不妊の文書開示訴訟、京都新聞社側も上告 「非開示部分、複数の他県で公表の項目含まれる」

京都新聞社

 優生保護法(1948~96年)下に行われた強制不妊手術を巡る公文書を非開示としたのは情報公開条例に違反するとして、京都新聞社が滋賀県に開示を求めた訴訟で、同社は23日、一部の開示を命じた大阪高裁判決を不服として、最高裁に上告した。県もすでに上告している。

 今月9日の大阪高裁判決は、県が黒塗りにした約8割の開示を認めた一方、同社が求めていた異性関係や遺伝情報などについては非開示と判断した。

 京都新聞社の目黒重幸編集局長は「判決が非開示とした部分には、県個人情報保護審議会でも公開が妥当とされ、複数の他県では開示されている項目が含まれている。判決には承服しがたい点がある」とするコメントを出した。

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