【ホッケー(女子)】相手を大きく上回るシュート本数も決定機生かしきれず今季初勝利はお預けに/関東学生ホッケー春季リーグAプール第3戦 vs防衛大

今季初勝利を目指す慶大は、昨年度の秋季リーグ戦で1部昇格を果たした防衛大との一戦に臨んだ。試合が動いたのは第2Q7分、慶大は一瞬の隙をつかれ防衛大に右サイドからの侵入を許すと、そのまま失点を喫してしまい、1点を追いかける試合展開となる。しかし第3Q8分、慶大はPCを獲得すると、金子桃子(法4・田園調布雙葉)のフリックシュートがゴールネットを揺らし、試合は振り出しに。勢いそのまま勝ち越しといきたい慶大だったが第4Q7分、防衛大にサークル付近への侵入を許すと、鋭いパスをサークル内に送られ、このパスに反応した相手FWにタッチシュートを決められ痛恨の失点。勝ち越しを許した慶大はその後、果敢に相手ゴールを狙うも得点を奪えず、今季初勝利は次戦にお預けとなり、グループリーグ4位が決まった。

令和6年関東学生ホッケー春季リーグ

5/19(日) 13:10試合開始 @駿河台大ホッケー場

第1Q	第2Q	第3Q	第4Q	合計
慶大	0	0	1	0	1
防衛大	0	1	0	1	2

スタメン

GK 斉木はるな(経4・慶應女子)

F B 金子桃子(法4・田園調布雙葉)、山岡怜奈(法4・Dwight School London)、笹山美由希(法4・桐光学園)、矢萩奈緒(経3・慶應女子)

MF 岩越美佳(法3・慶應女子)、村岡咲音(商4・慶應女子)、新井里英(法3・成城学園)

FW 尾関恵真(経3・慶應湘南藤沢)、吉田朱里(総3・都立桜修館)、曽我部千紗(法4・Fleetwood Park Secondary school)

ここまで春季リーグ戦を2試合戦い、山学大に0-18、早大に1-2と未だ白星がない慶大。グループリーグ最終戦でなんとか勝利をつかみ、今後の順位決定予選、5-8位決定戦へ弾みをつけたいところ。対戦相手は2023年度の秋季リーグ戦にて、1部2部入れ替え戦で学習院大に勝利し、1部昇格を決めた防衛大となった。

第1Q開始直後から中盤にかけては、防衛大ペースで試合が進む。しかし慶大も簡単にはゴールを割らせず、粘り強い守備で反撃の機会を伺う。すると10分以降は、慶大が主導権を握り始め、相手陣内、さらには相手サークル内へ攻め入る時間が増える。12分には、村岡咲音(商4・慶應女子)、曽我部千紗(法4・Fleetwood Park Secondary school)の息の合ったパス交換から相手サークル内へ侵入するものの、ここは相手DF陣に阻まれ得点にはつながらず。その後も岩越美佳(法3・慶應女子)が個人技を見せ相手陣内の深い位置までドリブルで持ち込むも、シュートでプレーを終えることが出来ず、第1Qは両者無得点で終える。

曽我部がチャンスメイクも相手の守備に阻まれる

第2Q序盤は、第1Q後半の勢いそのまま慶大が試合の主導権を握ると3分、再び曽我部がチャンスメイク。ボールを保持しながら左サイドを駆け上がりそのままサークル内へ侵入し、ゴールを狙うも相手GKが立ちはだかりシュートまではいけずに攻撃を終える。その後も矢萩奈緒(経3・慶應女子)の高い位置でのパスカットから攻撃を展開するも、相手DF陣に素早く陣形を整えられ、中々決定機を作ることが出来ない。第2Qはここまで防衛大を圧倒していた慶大だったが7分、一瞬の隙をつかれ防衛大に右サイドからサークル内への侵入を許す。そのままシュートを放たれるも、ここはGK斉木はるな(経4・慶應女子)が体を張りシュートブロック。斉木のスーパーセーブかと思われたが、奇しくも弾いたボールがサークル内に陣取るフリーの相手選手の元にわたり、そのままシュートを決められ痛い先制ゴールを許した。第2Qの残りの時間は互いに攻めあぐねる時間が続きゴールは生まれず、0-1の1点ビハインドで試合を折り返す。

防衛大に先制ゴールを奪われる

第3Q序盤は防衛大に攻め込まれる展開となる。3分には防衛大に度重なるサークル侵入を許すが、DF陣を中心とした守備でなんとか防ぐ。すると第3Q中盤からは、慶大が良い守備をきっかけに徐々に流れを持って行き、8分には曽我部がサークル内に入りリバースヒットを試みる。惜しくもこれは空振りに終わったが慶大の攻撃は終わらない。その後も攻勢を強め9分には曽我部のドリブルからPCを獲得する。これを金子がフリックシュートで見事に沈め、1-1の同点とし試合を振り出しに戻した。このまま逆転を目指す慶大は12分、14分と続けてサークル内にボールを送るも惜しくもゴールには至らない。第3Qはこのまま同点で終了し、勝負は最終第4Qに委ねられた。

金子が同点ゴールを決める

第3Qで同点ゴールを奪い波にのる慶大。第4Qでもゴールを奪い、逆転勝利を決めたいところだったが7分、防衛大に自陣サークル手前まで攻め込まれる。するとサークル手前からサークル内へ鋭いパスが送られ、このボールに反応した相手FWのタッチシュートが慶大ゴールに吸い込まれる。今季初勝利を目指す慶大にとって痛すぎる失点となった。その後、慶大は何とか反撃の糸口を見出そうとするも、防衛大DF陣を崩しきれず、上手く時間を使われてしまいボール保持も許されない苦しい展開が続く。慶大は、最後の最後まで攻撃の手を緩めなかったものの、無念のホイッスル。春季リーグ初勝利はお預けとなり、5-8位順位決定予選に駒を進めることとなった。

防衛大に勝ち越しゴールを許した

今季初勝利を目指したものの、惜敗に終わった慶大。PCの本数やシュート本数は防衛大を大きく上回ったものの、決定機を決め切れなかった。一方、失点に関しては2点ともに流れからの失点であり、うまく守備陣形が整わない中を狙われてしまった。また、いずれの失点もサークル内でフリーの選手を作ってしまい、多くの選手がボールウォッチャーになってしまったが故の失点であるため、DF陣同士のコミュニケーションも今後の課題と言える。5/25(土)に控える立教大(Bプール3位)との5-8位順位決定予選では、守備陣、攻撃陣の両者がかみ合った試合展開に期待したいところだ。

次戦 春季リーグ5-8位順位決定予戦 5/25(土) 9:30~ vs立教大 @駿河台大ホッケー場

▽以下、選手コメント

F B 金子桃子(法4・田園調布雙葉)選手

同点ゴールの金子

――今日の試合、どんな思いで臨みましたか?

今まで練習してきたことを発揮し、内容でも点数でも相手を圧倒することを目標に臨みました。

――後半から敵陣に攻め入る機会が増えましたが、ハーフタイムでの監督からの声がけはどのようなものでしたか?

攻撃の幅を広げるために、色々な選択肢についてアドバイスを受けました。

――得点シーンを振り返っていかがですか?

絶対に得点したい場面で決め切ることができて良かったです。

――次戦に向けて、意気込みをお願いします!

チーム全員で勝利を掴みにいきます。応援のほどよろしくお願いいたします。

(取材:久保田敦也、岡本璃央、金子拓登)

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