【広島】首位攻防で痛い連敗も… リリーフ陣の月間防御率が驚異の「0点台」に突入

好成績を残し表情も明るい広島・栗林(右)(左は河野)

2位・広島は23日、首位・阪神に1―2で惜敗し、首位とのゲーム差は2・5に広がった。2試合連続の1点差負けに新井貴浩監督(47)はいつものように「負けはしたけど、紙一重のところまでいっている」と気丈に前を向いた。

首位攻防カードで連敗を喫して負け越し…。もちろん、確かに痛いが、4月14日以来、約1か月以上も連敗がなかったがその大きな要因となっている投手陣の安定感が破綻した負けではないのが、救いとなりそうだ。リーグ2位のチーム防御率2・27の投手陣は今月に入ると先発・中継ぎ陣ともに、その数字がさらに良化。接戦が多いにもかかわらず目覚ましいのが今月、救援失敗の敗戦が一度もないリリーフ陣だ。

5月の16試合で合計47イニングでわずか7失点(自責5)と月間防御率は0・96と脅威の0点台に突入した。この日は5回1失点の先発トーマス・ハッチ(29)の後を受けた5人の中継ぎ投手が常時、ビハインドの展開で奮闘し、ミス絡みで1点は失ったが自責は0。守護神・栗林良吏(27)や島内颯太郎(27)らリードの展開で投入する主戦救援陣のみならず、ベンチ入りメンバーがこぞって好結果を出している。

リーグトップの22試合で登板している島内は「自分だけ打たれるわけにはいかないと。周り見ても、みんなすごくいい防御率ですから。自分も負けてられないと。そういう刺激はありますね」と語る。ブルペン陣が切磋琢磨するレベルは、確実に2年目の新井政権下で上昇中。23日現在、9勝6敗と勝率5割ラインを抜け出した原動力となっている理由がここにある。

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