【ガーデニング】さわやかな花色を楽しむ! ブルーのアジサイの寄せ植え

初夏の花といえばアジサイ。すてきなアジサイに出合ったら、ほかの草花もプラスして、ベランダや玄関先で、寄せ植えを楽しんでみてはいかがでしょう。ここでは英国園芸研究家の吉谷桂子さんに、ブルーのアジサイを主役とした寄せ植えを教えていただきました。

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アジサイの魅力をアップする寄せ植えの楽しみ

30年以上前のこと、アジサイを露地植えの植物とばかり思い込んでいた私は、初夏のイギリスの街角で華やかなアジサイの寄せ植えを見て驚きました。小さな花序の周囲に大きなガクが装飾花としてつき、形を長く保つアジサイは、イギリスでは寄せ植えに使われることが多かったようです。ただ、日本の暖地の気候では、アジサイのガクが秋までうまく残るかどうかが微妙です。

また、翌年の開花のためには7月半ばまでに花序の切り戻しをしたほうがベター。というわけでアジサイの花が出回るころに入手できる夏の草花と寄せ植えすれば、花をめでながら、夏の間も水やりや剪定など世話を続けることが楽しく、愛情もわいて、結果的には翌年もよい花を咲かせることができるように思います。そんな工夫をプラスして、アジサイをもっと華やかに、長く観賞できる寄せ植えの提案です。

ブルーのアジサイの寄せ植え① 斑入り葉のアジサイとペンタスで秋まで楽しめる

ガクアジサイは咲き始めが最も美しい。徐々に花形がくずれ始めたら早めの剪定が必要だが、斑入り葉なら花後も観賞価値が高い。7月以降は枝葉を伸ばしたペンタスが次々に花をつけて秋まで美しい寄せ植えに。

苗の配置図

❶:ガクアジサイ(斑入り葉)
❷:ペンタス ‘パニックタワー ホワイト’
❸:トウガラシ ‘ブラックパール’

コンテナの大きさ/直径27㎝、高さ20㎝

アジサイの寄せ植えの植えつけと管理のコツ

植えつけ

購入時よりふたまわり程度大きめの植木鉢を用意し、一年草と寄せ植えすることで、翌年は、その一年草のなくなった部分で鉢いっぱいに大きく育てられる。

花が咲いているときは、根鉢を傷つけないようそのまま植える。完熟堆肥が少し多めの培養土を使用するとよい。

水やり

植えつけ後、地表が乾いたら必ず水やりを。水が大好きなので夏の乾きやすい時期は乾燥に注意。真夏は日陰、早春はひなたの場所がベスト。

肥料

2月と7月に緩効性肥料を株の周囲に置き肥する

アジサイの花が終わったら

花後すぐに上から2~3節下のわき芽が出ている上でカットする(写真)。

花が終わっていなくても、来年の花芽を育てるために7月半ばまでには剪定すること。その後ペンタスが盛んに咲いてくるので、液肥を与えるのを忘れずに。

秋のドライフラワーを楽しむ場合は夏の剪定はせず、秋~冬に花を収穫。いちばん上の節を残して浅く剪定。ただしこれだと年々株が大きくなるので、数年に一度、早春に強剪定を。その年の開花はあきらめる。

ブルーのアジサイの寄せ植え② イソトマとカカリアが紺碧の花色を引き立てる

紺碧の青アジサイを発見。わき役のカカリアとイソトマは、日光が好きな植物。日当たりのよい場所はアジサイの環境としてベストではないが、美しい花色合わせを5~6月に堪能。7月以降、半日陰でプレクトランサスが繁茂するので、それなりの眺めを維持して。

苗の配置図

❶:アジサイ ‘ブルーアース’
❷:カカリア
❸:イソトマ
❹:プレクトランサス・ヌンムラリウス
(スウェーデンアイビー)
❺:ヒューケラ

コンテナの大きさ/直径32㎝、高さ29㎝

撮影/黒澤俊宏

※この記事は「園芸ガイド」2018年夏・特大号(主婦の友社)の記事を、WEB用に再編集したものです。


監修者
英国園芸研究家 吉谷桂子

英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。英国暮らしの経験を生かしたガーデンライフを提案。「中之条ガーデンズ」「はままつフラワーパーク」など各地の庭を手がけ、また、ガーデニングプロダクトの企画、デザインも行っている。『花の楽しみ 育て方飾り方』(主婦の友社)など著書多数。

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