「駅のサイン(案内サイン)」について教えて!【JR西日本に聞いてみました】

JR西日本に聞いてみました!

『JR時刻表』編集部がJR各社に鉄道にまつわるさまざまな疑問をQ&A方式で聞いていく連載です。
今回は……

Q. 「駅のサイン(案内サイン)」について教えて!

駅で改札口や出口、のりば等を案内している「駅のサイン(案内サイン)」について、JR西日本に聞いてみました!

A. 鉄道を利用するすべての方にとって、わかりやすいデザインを採用しています

ユニバーサルデザインを意識

駅でさまざまな場所を利用者へご案内するために大切な役割を担う「サイン(案内サイン)」。「鉄道」という公共性の高い乗り物であることから、どなたにも快適にご利用いただくために、多量の情報を必要とする駅において案内サインはとても重要です。
JR西日本ではユニバーサルデザインの観点から、明度差、色彩差の近い組み合わせを避けたサインデザインとしています。コンコースでは、さまざまな屋内の建築デザインとも調和し、白文字との高い明度差で視認性に優れた「黒色」を背景色に使用。一方、ホームでは、太陽光や照明の影響を考慮し、高い視認性を確保できる「白色」を背景色としています。


「黒色」を背景色とした駅コンコースのサイン

インバウンド需要にも対応

近年ではインバウンドを含めた観光需要の高まりを受け、街全体の回遊性を高めていくため行政・事業者間で案内サインのルールを設けている例もあります。インバウンドのお客さまにも快適にご利用いただけるよう、英語表記とピクトグラムの表示を基本とし、出口やきっぷうりばのほか、お手洗いなどの大切な情報については、中国語・韓国語も加えた4カ国語表記としています。


限られたスペースを活用し、出口などを4カ国語で案内しているサイン

より効率的でわかりやすいご案内を追求

また、観光客の多い京都駅や大阪駅(うめきた地下口)では、「デジタル可変案内サイン」を導入。デジタルサイネージの特徴である可変性を活かし、モーションによる誘目性の向上やアナログでは実現できない表示内容の切り替えによる多くの情報提供によって、従来のアナログ型のサインと比べ、より分かりやすい案内を効率的に実現できると考えています。
「デジタル可変案内サイン」は「デジタルサイネージアワード2023」で優秀賞をいただきました。「未来への挑戦」と位置付けたこの取り組みを通して、今後もさらに分かりやすい駅づくりに取り組んでまいります。


大阪駅(うめきた地下口)の「デジタル可変案内サイン」

  • ※『JR時刻表』2024年6月号掲載時点の内容です。
  • ※写真=JR西日本提供
  • ※構成=時刻表編集部

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【JR時刻表とは】
JR線の全線全駅を掲載。主要駅の構内図、私鉄、国内線航空ダイヤも収録。駅の旅行センター・みどりの窓口でも使われている時刻表です。
見やすい2色刷り/JR6社共同編集/JR6社の主要ニュースを掲載

●本記事はJR時刻表2024年6月号との共同企画です。


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