米SEC、イーサ現物ETF上場を承認 年内に取引開始の可能性

Hannah Lang Suzanne McGee

[23日 ロイター] - 米証券取引委員会(SEC)は23日、ナスダック、CBOE、ニューヨーク証券取引所(NYSE)による暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(イーサ)現物の上場投資信託(ETF)上場申請書を承認した。年内に取引が始まる可能性がある。

SECが取引所に申請書の修正を要請した20日までは承認されないと見込まれていたため、業界にとって大きなサプライズとなった。

暗号資産に懐疑的なことで知られるゲンスラーSEC委員長は承認に先立つ23日の業界イベントでイーサETFに関する質問にコメントを避けた。

SECの報道官も、承認発表以上のコメントは差し控えている。

Cboeグローバル・マーケッツのETP上場担当グローバル責任者、ロブ・マロッコ氏は「ビットコイン現物ETFの導入はデジタル資産とETF分野にすでに大きな恩恵をもたらしており、イーサ現物ETFも同様に米国の投資家にセーフガードを提供すると考えている」と述べた。

ナスダックとNYSEはコメントを控えた。

取引所の申請は新商品を上場するために必要な規則変更の承認をSECに求めるもの。ETF発行体が実際に取引を開始する前にはETF登録届出書をSECに承認してもらう必要がある。業界関係者によると、どれくらいの時間がかかるかは不透明だ。

ビットコイン・イーサETFの指数プロバイダーであるCFベンチマークスのスイ・チュン最高経営責任者(CEO)は、イーサはビットコインよりも複雑であり、SECの審査には数カ月かかる可能性があると述べた。

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