森保一監督の日本代表、「初招集」「代表復帰」に相応しい海外組の5名

24日、2026年ワールドカップ・アジア2次予選に向けた日本代表の最新メンバーが発表される。

今回のシリーズでは、6月6日(木)にミャンマー代表と現地で戦い、その後日本に戻って11日(火)にシリア代表とエディオンピースウイング広島で対戦することが決まっている。

日本はすでに3次予選への進出を決めており、また23歳以下の選手はパリ五輪に向けた欧州での強化試合に招集される見込み。そのため、今回の2試合が新たな選手を試す数少ないチャンスとなる。

そこで今回は、今シーズン海外で活躍し、初招集あるいは代表復帰に値する選手たちをご紹介しよう。

オナイウ阿道

所属クラブ:オセール(フランス2部)
今季の成績:34試合15得点1アシスト
日本代表の成績:3試合3得点(2019,2021)

U23アジアカップでナイジェリアにルーツを持つ小久保玲央ブライアンがMVP級の働きを見せたが、28歳のオナイウ阿道は彼と同じナイジェリア系のストライカーだ。

今季開幕直後にトゥールーズからオセールへ移籍すると、二度のハットトリックを含む34試合15得点を記録。チームのリーグドゥ(2部)優勝と昇格の立役者となった。

左サイドとトップでの併用だったが、その得点のほとんどがクロスを合わせたもの。2部とはいえ屈強なDFが揃うリーグにおいても確固たる強みをみせた形だ。

日本からフランスに渡ったのは2021年のこと。初年度に2部で10得点を決めたものの、昨季は1部で2得点と悔しい思いをした。真価を問われるのは来季だが、現時点でも代表復帰に値する成績であろう。

中村航輔

所属クラブ:ポルティモネンセ(ポルトガル)
今季の成績:20試合38失点
日本代表の成績:8試合10失点(2017-2023)

今回の日本代表は、GK鈴木彩艶(シント=トロイデン)がパリ五輪世代のU-23日本代表に招集される可能性がある。そこに割って入ることを期待されるのが29歳になったこの男であろう。

昨年2年ぶりに代表復帰したものの、9月のトルコ戦で右肩を負傷。長期離脱でクラブでのポジションも失ったが、今年1月に4か月ぶりの実戦復帰を果たすと守護神の座を取り戻した。

シュートに対するダイナミックな反応はポルトガルでも有数のものがある。先日のスポルティングCP戦ではビッグセーブを連発し、チームは大敗ながら高い評価を得た。

リーグ戦を16位で終えたポルティモネンセは残留プレーオフを戦う。その2ndレグは6月2日に行われるが、そこから代表に合流することも可能なはずだ。

岩田智輝

所属クラブ:セルティック(スコットランド)
今季の成績:19試合1得点1アシスト
日本代表の成績:4試合0得点(2019, 2022)

遠藤航がリヴァプールでの激動のシーズンを終えたばかりのため、同じポジションの岩田を試すならこのタイミングであろう。

27歳になった守備のスペシャリストは、横浜F・マリノス時代の2022年に最優秀選手(MVP)に輝き、翌年1月、マリノスの戦い方を熟知するアンジェ・ポステコグルー監督が率いるセルティックへと移籍した。

今季からスタイルが異なるブレンダン・ロジャーズ監督に代わり、序列の低下やケガもあってなかなか出番を与えられなかったが、今年に入って中盤の底で起用され始め指揮官の信頼を獲得。

レギュラーシーズン終盤の全試合に出場すると、上位グループによるプレーオフ途中からは再び控えにまわったものの逆転優勝に貢献した。

常本佳吾

所属クラブ:セルヴェット(スイス)
今季の成績:29試合0得点3アシスト(残り1試合)
日本代表の成績:招集経験なし

25歳のDFはその甘いマスクで鹿島アントラーズ時代から人気だったが、プレーはビジュアルのように甘くはない。

一番の武器は対人戦の強さ。明治大学時代には三笘薫(当時筑波大学)の“天敵”として知られ、三笘は後年「対峙したなかで印象に残っている選手」に常本の名前を挙げている。

昨夏、元鹿島レネ・ヴァイラー監督のラブコールを受けスイスのセルヴェットに移籍。現地で「この日本人は間違いなくリーグで最高の右SBのひとり」と高い評価を受け、チームは優勝争いを演じた(その後3位が確定)。

課題は攻撃面だったが、ここまで公式戦通算5アシストを記録している。セルヴェットは6月2日に国内カップ戦の決勝を戦うが、タイトルを獲得して代表に合流できれば最高だろう。

町野修斗

所属クラブ:ホルシュタイン・キール(ドイツ2部)
今季の成績:31試合5得点6アシスト
日本代表の成績:5試合3得点(2022-2023)

ドイツ2部のホルシュタイン・キールで充実のシーズンを過ごした24歳の大型FWは、昨年3月以来の復帰を実現させられるだろうか。

中山雄太(ハダースフィールド・タウン)の負傷により2022年カタールワールドカップのメンバーに滑り込みを果たしたが、大会での出場はなし。キールへの移籍は『国内では味わえない世界基準の強度と成長』を求めるものだった。

チームはリーグ2位でクラブ史上初となるブンデスリーガ昇格を決め、町野は31試合5得点6アシストを記録。得点数はやや物足りないがアシストや体を張ったプレーで高い貢献度を示し、彼のロングスローはキールの大きな武器にもなった。

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一部報道ではパリ五輪でのオーバーエイジ候補にも挙げられているとか。どちらにせよ協会内での評価は悪くないようだ。

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