23年度の大分空港利用者、18%増の183万8506人 国際線復活も貢献【大分県】

大韓航空のソウル便で大分空港に到着した人たち。2023年度は国際線を含め184万人近くが利用した=1月、国東市
大分空港の利用者数

 大分空港(国東市)の2023年度の利用者数は183万8506人で、前年度から約28万人(18%)増えた。新型コロナウイルス禍が落ち着き、東京、大阪、名古屋の各方面とも10%台の伸びとなった。4年ぶりの国際線復活も数字を押し上げた。感染拡大前の水準には戻っておらず、県は大分の魅力発信や路線の拡充に力を入れ、需要増を目指す。

 4路線ある国内線の利用者(臨時・チャーター便含む)は計178万1372人。前年度と比べて22万3571人増加した。

 路線別は東京(羽田・成田)が15%増の140万8323人、大阪(伊丹)は11%増の29万4643人、名古屋(中部)は18%増の7万5985人だった。

 国際線は、韓国の格安航空会社チェジュ航空が昨年6月からソウル線を運航。冬場(1~3月)にソウル便を飛ばした大韓航空を含めて5万7134人が利用した。コロナ禍前の18年度(13万7237人)と比べて4割程度の水準。

 空港全体の利用者数は、コロナ禍前の200万人までは回復していない。県は各企業でリモートワークが定着し、出張などのビジネス客が減少していることも一因とみている。

 県が策定した大分空港の将来ビジョンでは、32年度の目標値を260万人と定めている。達成に向けて、国内は既存路線の増便や新規路線の開拓、海外は台湾など東・東南アジアの路線誘致に力を入れる。

 空港のサービス向上や業務効率化のため、他県では施設運営を民間に任せる「コンセッション方式」の導入が相次ぐ。大分空港でも可能性を検討している。

 佐藤樹一郎知事は「国内線、国際線ともに、しっかり活用してもらえる取り組みを進める」と話している。

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