山鹿産クリで稼ぐ仕組みを 「やまが和栗振興協議会」が発足

「和栗で稼げる山鹿市」を目指して設立された「やまが和栗振興協議会」=22日、山鹿市

 西日本一のクリ生産量を誇る山鹿市で、官民連携による「やまが和栗振興協議会」が発足し、22日に同市のJA鹿本本所で設立総会を開いた。栽培から加工、販売、観光分野までクリで稼げる仕組みを構築し、地域活性化を図る。

 熊本県の調査によると、2022年度の市内のクリ栽培面積は668ヘクタールで、生産量は820トン。近年の製菓需要の高まりから、国の補助金を活用し新たにクリ栽培に参入する人も増えている。

 協議会は県や市、JA鹿本、生産者、市内の経済団体などで構成。クリに関する情報交換や農家の所得向上、生産体制の強化、ブランド化などに取り組む。事務局会議を定期的に開催し、専門部会を置く。

 設立総会では、会長にJA鹿本の西岡裕治組合長を選任。「山鹿の和栗を全国にPRし、日本一の産地を目指す。担い手不足などの課題についても解決策を探っていきたい」とあいさつした。山鹿産のクリの利活用を研究している鹿本農高生による報告もあった。

 本年度は25日から6月末までクリのスイーツフェア見本市を市内10店舗で開催。11月には全国モンブラン大会も予定している。成分分析や産地調査などを実施。「やまが和栗」の地域団体商標の登録も目指す。(本田清悟)

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