中国不動産大手の万科、協調融資で28億ドル調達

[香港 23日 ロイター] - 資金繰り難に直面する中国不動産開発大手、万科企業は23日、協調融資で200億元(約27億6000万ドル)を調達したと発表した。流動性を高めるため、さらなる資金調達に引き続き取り組む方針を示した。

ロイターは、中国金融当局が3月、金融機関や債権者に対し、万科への財政支援拡充を要請したと報道。当局の介入は異例で、不動産業界の債務危機悪化への警戒感が示された。

関係者によると、融資元には国有の中国工商銀行を中心とした銀行団が含まれ、最大800億ドルを融資する方向で初期の交渉に入ったという。

ただ、万科が23日公表した声明では、招商銀行が主導したという今回の協調融資が、800億ドルの融資に含まれるかどうかは分かっていない。

関係者によると、不動産部門向け融資としては2020年以降で最大規模となる200億ドルの半分は万科に送金された。融資は万科傘下の総合物流会社VXロジスティクスの株式を担保にしている。

© ロイター