30万円分購入、携帯電話鳴り続け不審に 客に声かけ詐欺被害防ぐ 四日市のヤマダデンキに感謝状 三重

【(左から)感謝状を読み上げる中西署長と平山店長、鈴木さん=四日市市新正の四日市南署で】

 【四日市】特殊詐欺被害を未然に防止したとして三重県警四日市南署(中西通署長)は23日、四日市市十七軒町のヤマダデンキテックランド四日市店の平山健店長(43)と従業員の鈴木志穂さん(31)に感謝状を贈呈した。

 4月20日午後7時半ごろ、60代の男性が来店し、30万円分のギフトカード購入を申し出た。応対した鈴木さんが用途を尋ねたところ、「おいっ子にプレゼントする」と説明したが、胸ポケットの携帯電話が鳴り続けていたこともあり特殊詐欺ではと思い、上司に報告して警察に通報するなど適切な対応で被害を未然に防いだ。

 贈呈式で、中西署長は「警察では限界があり、適切な機転で被害を水際で食い止め警察活動に寄与された」と感謝状を手渡した。平山店長は「従業員一同、今後もお客さまに寄り添って対応していきたい」、鈴木さんは「被害を未然に防げて良かった」と、それぞれ話していた。

 県内の特殊詐欺等被害は1月から4月末現在で83件、被害額は約1億2880万円。同署管内では7件、約3125万円。

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