船内にサウナ付きの大浴場やレストラン、免税ショップも 石垣島と台湾を結ぶ航路、韓国籍のクルーズ船が有力

 沖縄県石垣市が計画する台湾・基隆市との定期船航路の開設を巡り、市は21日、使用する船舶は韓国船籍の大型クルーズ船「PANSTAR DREAM」(パンスタードリーム)が有力候補だと明らかにした。中山義隆市長が渡韓して保有会社の幹部と面談するなど、交渉は順調という。

 これまで候補だった台湾船籍の高速船はギリシャの会社に売却され、市が代替船を検討していた。

 市によると、船は1997年製造で全長約160メートル、約2万1千トン。旅客定員は545人で、別に20フィートコンテナ180個分の貨物を積載できる。現在は釜山-大阪間を運行している。

 船内にはサウナ付きの大浴場やレストラン、免税ショップ、VIPルームがある。

 大部屋から高級ホテル並みの客室まで用意されており、幅広い価格帯が予想される。修学旅行での利用や富裕層の旅行も促したい考え。

 市は年内に候補船を正式決定し、交渉をまとめる。定期航路の運営は民間が行うため、運航する新法人の設立に向けた準備も進める。定期航路の開始時期は未定。(八重山支局・矢野悠希)

候補船の「PANSTAR DREAM」(石垣市役所提供)

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