新潟大学医歯学総合病院は、男性患者が検査で偶然見つかった食道の「こぶ」の再検査を怠り、病状が進行してしまったという医療事故があったと発表しました。
新潟大学医歯学総合病院によりますと、県内在住の60代の男性患者が2019年にのどの疾患の治療のため内視鏡検査をしたところ、偶然、食道に「こぶ」が見つかりました。
のどの治療がひと段落した後に「こぶ」について再検査するよう報告書が作成されましたが、再検査はされることなく、その後2024年になってのどの治療の確認のためにCT検査を実施したところ、食道がはれた状態になっていることが発覚。「こぶ」の病状が進行していたことがわかりました。
対応が遅れたため、本来は必要がなかった可能性がある手術が必要になったということです。
病院側は、男性患者と家族に謝罪。治療を続け、補償についても誠意を持って対応すると説明し、理解を得られたといいます。
病院側の調査では当時、のどの治療に専念していたことから再検査が失念されたとしています。2019年当時は、再検査や治療の確認を徹底する体制がなかったということです。現在は確認体制が構築されていて、同様の事態は防げるとしています。