米、コンサート大手ライブ・ネーションを提訴 会社分割要求

Sarah N. Lynch David Shepardson Mike Scarcella

[ワシントン 23日 ロイター] - 米司法省と複数の州は23日、コンサート大手ライブ・ネーションの分割を求めて訴訟を起こした。同社と傘下のチケット販売会社チケットマスターがコンサートチケットの価格を違法につり上げ、アーティストに損害を与えているとしている。

同社を巡っては2022年に米人気歌手テイラー・スウィフトさんのチケット販売でサイトへのアクセス殺到とシステム障害などで混乱が生じ、高額で転売されるなどの事態が発生。このため、10年に実施されたライブ・ネーションとチケットマスターの合併についてファンや政治家の間で再調査を求める動きが広がっていた。

ガーランド司法長官はライブ・ネーションが「競争を抑圧している」と指摘。「違法な反競争的行為によって、ファン、アーティスト、小規模なプロモーター、会場運営者を犠牲にして、米国のライブイベント業界を独占的に支配している」と述べた。

司法省と各州はチケットマスターの売却のほか、反競争的行為による損害への対処に必要な追加的救済を求めている。

ライブ・ネーションは「ライブイベント市場にはかつてないほどの競争がある」とし、反発した。

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