独VW、インド乗用車生産の提携で具体的な協議=CFO

Joseph White Christoph Steitz

[ミュンヘン 23日 ロイター] - ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のアルノ・アントリッツ最高財務責任者(CFO)は23日、インドにおける乗用車生産での提携について具体的な協議を進めていると明らかにした。ミュンヘンで開催された「ロイター・イベンツ・オートモーティブ・ヨーロッパ」会議での発言。

アントリッツ氏は「非常に良い、極めて具体的な」話になっていると明かした上で「市場という点でも、米中間の規制を巡る不確実性という点でも、インドの可能性を過小評価すべきではない。インドについて私は非常に前向きだ」と述べた。

同氏の発言は米中の貿易戦争が激しくなるリスクと、欧州の大半の自動車メーカーが中国市場に大きく依存していることがもたらし得る影響についての懸念を反映している。

アントリッツ氏は「われわれはさまざまな選択肢を検討するが、ここでは乗用車において手を組む明らかな機会がある」と強調した。

VWは2月、インド自動車大手マヒンドラ・アンド・マヒンドラと、VWの電気自動車(EV)向けオープンプラットフォームの主要部品の使用に関する供給契約を締結した。

VWにとってインドは今のところ小さな市場で、販売台数は10万1553台と、2023年のグループ全体の販売台数の1%強にとどまるが、30年までに同国市場でのシェア5%獲得を目指している。

© ロイター