子育てにはお金がかかる、だから助かる…子ども服譲渡会、悩みも聞いてもらえて「ありがたい」と大盛況 さつま町

子ども服などの譲渡会を開く「HAND」のメンバー=さつま町宮之城屋地

 鹿児島県さつま町の有志でつくる子育て応援グループ「HAND」が、子ども服や制服のお下がり譲渡会を精力的に開き、子育て世代の輪をつないでいる。町内で、同様の趣旨の会を企画する有志団体は珍しい。16日に4回目を宮之城屋地の活動拠点「子守れびの里」で初開催し、盛況だった。

 同グループは、買い替えが多く、費用もかかる子ども服などを無償提供する機会をつくろうと、昨年10月に発足した。子育て世代の負担軽減を目指して現在8人で活動。町内外からお下がりの提供を受け、同11月から町内各地で譲渡会を実施している。

 4回目の会では子ども服約450着に加え哺乳瓶やベビーカーなど準備。助産師や整体師の育児相談、ボディーケア相談もあり、親子ら約30人でにぎわった。訪れた人からは「町内で子ども用品の譲渡会などほとんどないので助かる。悩みも聞いてもらえてありがたい」との声が聞かれた。

 今後は月1回程度を目標に譲渡会を計画し、次回は6月20日午後0時半から「子守れびの里」で開く。LINE(ライン)やインスタグラムでもイベント情報を配信している。

 共同代表の盛岡えりかさん(33)、篠原直子さん(38)は自身の経験も振り返りながら「子育て世代は悩みが多い。緩い気持ちで気軽に訪れることのできる場をつくり、顔なじみになって少しでも支えたい」と話した。

子ども服などを無償提供する会場=さつま町宮之城屋地

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