「THEバディ」に出演! 逆輸入俳優・米本学仁って何者?【インタビュー前編】

5月24日深夜放送の「THEバディ ~最強の2人を決めるクイズショー〜」(日本テレビ系)は、MCを菊池風磨さん(timelesz)が、バディMCを見取り図盛山晋太郎さんが務め、芸能界きっての仲の良いバディ(2人組)が3組登場し、2人でしか解けないクイズにチャレンジ。プライベートや本音などすべてを知り尽くすバディとの挑戦で、知られざる本性や素顔が明らかになっていくトーク満載の新感覚クイズショーだ。

そんな番組で城田優さんのバディとして登場したのは、32歳の時にハリウッド作品でデビューした逆輸入俳優の米本学仁さん。ここでは、そんな異色の経歴を持つ米本さんへのインタビュー前編をお届け。番組収録のエピソードから、ハリウッドデビューのきっかけなどたっぷりお話いただきました!

――まずは、番組MCの菊池さんとバディMCの盛山さんの印象を教えてください!

「お二人とも半端じゃなく面白かったです。なんで瞬間的に面白いワードが出てくるんだろうって」

――頭の回転が速いんでしょうか。

「頭の回転もだけど、頭だけでやっていても出てこないようなワードで。心も伴っているし、その上でゲストをどうやって生かしていくのかを考えて、ゲストを大事にしながらやっていて。しかもハチャメチャに面白いってどういうことなのと驚きました。バラエティーすごいなって思いました。あと、問題が変わると舞台装置も転換していくんですけど、その時の装置を動かすスタッフの方たちの手際のよさにもびっくりしました」

――視聴者からは見えないところもプロフェッショナルだったんですね。

「そうなんですよ。そこをスムーズにやって、みんなのバイブスが途切れないような空気を作ってくださって。プロフェッショナルが集まっているんだなと感じて本当に感激しました」

――今回バディを組んだ城田さんとは、毎日連絡をするくらいの親友とお伺いしたのですが…。

「ちょこちょこ連絡します。さっきも連絡してました。ビルの窓ガラスの反射した光が床に写って虹みたいになっていて。それが2本あってダブルレインボーになっているのを見つけたので、『いいことありますように』とLINEしました。優が今ちょうどショーをしているので、ちょっとでも応援になればなと思って」

――仲良くなったきっかけはなんだったんでしょうか。

「最初はNHKの『魂のタキ火』という、たき火を囲みながら3人でいろんなお話をする番組で会って。そこで城田優、小池徹平と初めて会いました。渋谷のビルの屋上で夕日が落ちていく様子や、飛行機が飛んでいくのを一緒に見ながら過ごしたのがとってもいい時間でした。終わってから3人のLINEグループができて。その後、全然会っていなかったんですが、時々『今日、家のベランダから見える富士山奇麗だよ』とか『今日も1日いい日にしようね』などと送り合っていました。ある時、優が『ミュージカルに興味ある? 僕がやるプロジェクトがあるんだけど、どうかな』と聞いてくれて。でもその時は『思ってたより役が大きくないから、またあらためて連絡させて』と言われたのですが、僕のことをそんなに大切に思ってくれているんだとありがたくて。そうしたらまたすぐ後日、お話をいただいて。それでご一緒したのが『カーテンズ』というミュージカルで、優とはがっつり一緒に時間を過ごしました」

――親友とのバラエティー出演はいかがでしたか?

「不思議な感じでしたよ。優はバラエティーにいっぱい出ている人なのに、結構緊張していたみたいで。始まるまでは『任せとけ』と言っていたのに、かわいいとこあるなと思って」

――視聴者には緊張している城田さんにも注目してもらって。

「先週の放送(第1回のTHEバディ)でも暴露したんですけど、彼は本当に繊細で緊張しいで。あんなに大舞台で歌やお芝居もするし、演出やプロデュースもするような経験豊かな人なんですけど、根のところではとても繊細で緊張もするし、だからこそ人の心の機微に寄り添えるんじゃないかな」

――城田さんから見た米本さんの魅力も知りたくなってきました。

「優が誘ってくれた『カーテンズ』は、僕にとって初めてのミュージカルだったんです。でも、『歌と踊りできる?』という確認も何もなく、いきなり僕にオファーくれて。後日聞いたら『学仁だったら、あったかいものを届けてくれるんじゃないかな、そういうふうに一緒に生きられるんじゃないか』と思ってのオファーだったそうで。僕も、経験がないながらも絶対に優を支えるんだって決意してやっていたので、そこが一致できていたのはうれしいですね」

――あったかいですね。

「人柄や内面はその場と人の取り方によって全然違うと思うんですけど、どの作品に入る時も必ず思うのは、絶対に僕が精いっぱい面白くするんだっていうことと、その現場でほかのキャストやクルー、来てくれる人、見てくれる人にも、愛して愛されて、愛し合いたいと思っているので、そういうものはこれからも届けたいです」

――そもそも米本さんは大人になってから演技を始めたんですよね?

「そうですね。32歳の時です。プロデューサーになろうと思ってアメリカに留学していた時に、なかやまきんに君さんの卒業ショーをお手伝いしたことがあって。その時になかやまさんと日系スーパーマーケットのフードコートで『山頭火』のラーメンを食べていたら、知らないおじさんが僕のところに来て『演技に興味ありませんか』って英語で言ってきて。連絡先を交換して、1週間後に『映画名は言えないけど、オーディションを受けてみないか』と言われたので、何でも経験になると思って受けることにしました。オーディションの部屋に入ったら、真田広之さんや浅野忠信さんの写真が壁に貼ってあるんですよ。すごいなと見ていたら、キャスティングプロデューサーたちが入ってきて『タカトこのシーンやってみて』と言われて、やったのが人生初の演技で。自分なりに一生懸命やったらバカウケでした。なんだこれ、めっちゃ気持ちいいと思って鳥肌が立って。緊張も全くしなかったし、演技ってこんなに楽しいんだと思いました。そもそも、僕はその役を取りに行くというより、ハリウッドのオーディションがどういうものか体験してみたくて行ったのですが、2次オーディションも通って、2週間後にヨーロッパで5カ月の撮影があると言われて。それが、キアヌ・リーブス主演の映画『47RONIN』で、メインキャストの1人としてオファーをもらいました」

――全く経験がないところからお芝居やミュージカルにチャレンジされていますが、環境が変わることに怖いという気持ちはないんですか。

「いやいや、人一倍、環境が変わったり、何か変化することが怖かった人なんです。だけど、ちょっとずつ、ここじゃないどこかに行きたいという思いや、コロナや震災で、老若男女いつ誰が死んでもおかしくない状況を経験した結果、何でもやってみようかなって。いつまで生きているか分かんないし、これまでやったことがないことこそ成長できるかもしれないと思い、チャレンジしてみようと思うようになりました。いつでもどこでもパッパと動いていたような人間ではないですね。むしろ内向的で、引っ込み思案なタイプでした」

――チャレンジという意味では、昨秋は“月9”「ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜」と“月10”「トクメイ!警視庁特別会計係」(ともにフジテレビ系)に2時間連続で出演されていましたよね。

「同じクールで2作品を全然違う役でやらせていただいて。月9の方は勝呂寺誠司役の二宮和也さんを追い回すおっかないマフィアの幹部役で、月10では警務課の一円役の橋本環奈さんにクレープを焼いてあげたり、刑事課の湯川哲郎役の沢村一樹さんに情報を渡す情報屋兼クレープ屋さんというかわいらしい役をやらせていただいて。二つの人生を同時に生きさせていただけたのは、すごくいい経験でした」

――視聴者の方からは、「同じ人だったんだ!」と驚きの声もありましたよね。

「役者としては全然違うように見えているというのは、褒め言葉なのでうれしいですね。『トクメイ』はお正月に台湾では夜9時に2週連続で放送されたようで、台湾の友達から連絡がありました。先日沖縄で撮影していた時にも『アナタ、スイーツウッテルヒト』とコンビニで話しかけてもらって(笑)。そうやって、台湾でも見てくれてる人がいるのも面白いなと思いました」

――撮影時期も重なっていたのでしょうか。

「実は『ONEDAY』、『トクメイ』とあともう一つ配信の作品とで三作品の撮影が同時期にかぶって、スケジュール的には手強かったです。それでもあなたにやってほしいというオファー、つまり“I LOVE YOU”を三つ同時期にいただけたのがうれしくて、精いっぱいやりました。やってみると、全然異なる役を演じることで、この感覚はあの役にも持ってこれるんじゃないか、そういう役の生かし合いが自分の中で起こったのが面白かったんです。ありがたい経験でした」

――ハリウッドなどでは一つの役に集中できる環境があるので、日本もそうなればいいなと願っている役者の方が多いですが、いかがですか?

「腹を決めたというか、どれも精いっぱいやりたいと思ったんです。僕も一つの作品に何カ月もかけて準備して、その時間を撮影にささげて一緒に生きることができる環境の方が、もちろんいいことだというのは分かるんです。でも、やると決めたら全部良いものにしたい、そう思ったんです」

――ありがとうございます! 米本さんへのインタビュー後編は来週5月31日に公開予定です。

【プロフィール】

米本学仁(よねもと たかと)
1979年、仙台市生まれ、大阪府育ち。2007年、プロデューサーを目指し、渡米。13年、「47RONIN」で俳優デビュー。日本での主な出演作は、Netflix「全裸監督」(19年)、映画「総理の夫」(21年)、Disney+「ガンニンバル」(22年)、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」「どうする家康」、ドラマ「ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜」「トクメイ!警視庁特別会計係」(ともにフジテレビ系)など。

【番組情報】

「THEバディ ~最強の2人を決めるクイズショー〜」
日本テレビほか
5月24日 深夜0:50~1:19
MC:菊池風磨 (timelesz)
バディMC:盛山晋太郎(見取り図)
解答者:りんたろー。(EXIT)&本郷杏奈 井桁弘恵&山崎怜奈 城田優&米本学仁

取材・文・撮影/Kizuka 衣装協力/noput

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