男女日本代表の五輪試合会場は何とサッカースタジアム、2.7万人収容のアリーナモードで開催予定

2015年には欧州選手権も開催された

パリオリンピックまで約2ヵ月。日本代表と同様に各国代表の情報も出てきており、徐々にムードが高まってきている。バスケットボール競技が開始となるのは現地7月27日。その初日、男子日本代表はスタッド・ピエール=モーロワでFIBAワールドカップ王者であるドイツと対戦する。

今年2月、トム・ホーバスHCは「パリで試合がしたい」と語ったとおり、男子日本代表としての目標はグループラウンドの突破。8強となって決勝トーナメントが行われるパリで試合をするためにも、「SHOCK THE WORLD〜世界よ 驚け〜」というキャッチフレーズを設けている。初戦で対戦するドイツとは五輪約1週間前の現地7月19日にドイツ・ベルリンでも強化試合を行う予定。ここで自信をつけて、初戦でW杯チャンピオンを倒すアップセットをぜひ見たいところである。
一方、パリ五輪で金メダルを目標に据える“走り勝つシューター軍団”女子日本代表も、このアリーナでアメリカ、ドイツ、ベルギーと対戦する。特に東京2020大会決勝の再戦となるアメリカ戦の注目度はかなり高くなるだろう。リベンジを果たすことができるなら、優勝の有力候補となる。いずれにせよ、男女日本代表には持てる力を存分に発揮してほしいものである。

グループラウンドの会場となるスタッド・ピエール=モーロワがあるリールは、パリから北に200キロ超離れた地にある。2012年に完成したスタジアムでは、ユーロバスケット2015のファイナルラウンドを開催した実績もある。普段は地元サッカーチームのLOSCリールのホームスタジアムになっていて、開閉式屋根がある最大50,000人収容の巨大なスタジアムだ。サッカースタジアムがバスケ会場になるというのは驚きだが、この会場はアリーナモードも想定して作られている。グラウンド半面がせり上がって移動、その半面に客席とコートと作るという工程で24時間あればスタジアムモードからアリーナモードに変更でき、スタジアムの屋根も約30分間で開け閉めできる。使用するのは会場の約半分となるが、それでも最大収容人数は27,000人と大きい。ウィザーズとウォリアーズが対戦したNBAジャパンゲームズ2022(会場:さいたまスーパーアリーナ)の収容人数が約2万人と考えるとその大きさもわかるだろう。全席が埋まったら、かなりの迫力になりそうだ。特に現地7月30日に行われる日本と地元フランスの試合は、大変な盛り上がりになるはず。それではチケット代はいくらかというと、男子日本代表対男子ドイツが100〜1,300ユーロ(1.7万円〜22.1万円)、男子アメリカ対男子セルビアは279〜1,500ユーロ(4.7万円〜25.5万円)とやはり高額に設定されている。
ちなみにだが、決勝トーナメントが行われるパリのアコー・アリーナ(ベルシー・アリーナ)の収容人数は15,000人。なぜかグループラウンドより小さいアリーナでの催行となっている。

■パリオリンピック2024バスケットボール競技試合予定
<男子予定/開催地:リール>
7月27日(土)13時30分〜[日本時間27日(土)20時30分〜]:日本対ドイツ
7月30日(火)17時15分〜[日本時間31日(水)0時15分〜=※30日(火)24時15分〜]:日本対フランス
8月2日(金)11時〜[日本時間2日(金)18時〜]:日本対OQTラトビア会場出場権獲得チーム
※ラトビアでのオリンピック予選は現地7月2日〜7日開催(ギリシャ、プエルトリコ、スペイン会場も同日程)

<女子予定/開催地:リール>
7月29日(月)21時〜[日本時間30日(火)4時〜]:日本対アメリカ
8月1日(木)9時〜[日本時間1日(木)16時〜]:日本対ドイツ
8月4日(日)11時〜[日本時間4日(日)18時〜]:日本対ベルギー

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