井上尚弥、次戦ドヘニーは「役不足」? 有力候補も...Xで元2団体王者「待望論」浮上「窮地に追い込められるのは...」

プロボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、31)の次期防衛戦の相手をめぐり、インターネットで元WBA・IBF同級王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン、29)の待望論が浮上している。

スポーツ紙の報道によると、大橋秀行会長(59)は対戦が有力視されていたWBO・IBF同級1位サム・グッドマン(オーストラリア、25)の陣営が9月開催に消極的な姿勢を見せ、12月の対戦を望んでいることを明かしたという。

ドヘニー「モンスターから隠れるつもりはない」

グッドマンはWBO・IBF両団体の指名挑戦権を持っているが、陣営は7月にノンタイル戦を行った後に井上戦を希望している。一方、井上陣営は次期防衛戦を9月に計画しており、現時点で両陣営の意向にズレが生じている。

このような状況の中、次期対戦相手として元IBF同級王者テレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド、37)が急浮上した。

ドヘニーは地元メディア「アイリッシュボクシング」(WEB版)の取材に対して「もし井上尚弥に挑戦する機会が与えられたら、モンスターから隠れるつもりはない」と語り、次のように自信をのぞかせた。

「我々(自身と井上)はこの階級に残っている最もエキサイティングなスタイルを持つ最も強力なパンチャーだ」とし、「対戦することになるとしか予想できない。他のファイトマネー泥棒みたいに怯えながら戦う俺を見ることはないだろう」

と言い放ったという。

ドヘニーは18年8月に来日し、IBF世界スーパーバンタム級王者・岩佐亮佑(セレス)に挑戦し判定勝ちを収め王座を獲得。

19年1月に高橋竜平(横浜光)を11回TKOで下し初防衛に成功するも、同年4月にWBA世界スーパーバンタム級王者ダニエル・ローマン(米国)と王座統一戦を行い、判定負けを喫して王座を失った。

「アフマダリエフしかまともに井上とやれない」

ドヘニーの戦績は26勝(20KO)4敗で、グッドマンは18勝無敗(8KO)。両者は23年3月に対戦しており、グッドマンが判定勝利を飾っている。

グッドマン陣営が9月の対戦を渋っていることで、ドヘニーが対戦候補に浮上しているが、インターネットではドヘニーが役不足だとして元2団体王者アフマダリエフとの対戦を望む声が上がっている。Xには、次のような声が寄せられている。

「Sバンタムで井上と見たいのはもうアフマダリエフしかいない」
「実力的にアフマダリエフしかいない」
「ファンからしたらドヘニー、グッドマンでは格が違い過ぎてワクワクしない」 「実際スーパーバンタムにまだ残るならアフマダリエフしかまともに井上とやれないっしょ」
「ネリ戦のように井上を窮地に追い込むチャンスがあるとすると相手はアフマダリエフしかおらんな」

アフマダリエフはアマチュア経験が豊富で、16年リオデジャネイロ五輪バンタム級で銅メダルを獲得。20年1月にプロ8戦目にしてWBA・IBF世界スーパーバンタム級王座獲得に成功した。

バンタム級からスーパーバンタム級に階級を上げた井上のライバルとして対戦候補に挙がっていたが、23年4月に行った防衛戦でマーロン・タパレス(フィリピン)に判定負けを喫して無冠に。アフマダリエフに代わって新王者となったタパレスが井上との対戦の機会を得て、23年12月に4団体王座統一戦を行い、10回KO負けを喫した。

アフマダリエフは23年12月に再起し、ケビン・ゴンザレス(メキシコ)を相手にWBA世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦に臨み8回TKO勝利を飾り、井上への挑戦権を得た。アフマダリエフの戦績は12勝(9KO)1敗。

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