企画展「源氏物語」注釈書に見る享受のあゆみ…駒澤大6-7月

企画展「『源氏物語』注釈書に見る享受のあゆみ」

駒澤大学禅文化歴史博物館は2024年6月10日~7月30日、企画展「『源氏物語』注釈書に見る享受のあゆみ」を開催する。同大図書館が所蔵する江戸時代を中心とした資料の展示によって、不朽の古典作品が広く受容されていく過程を知ることができる。入館無料、予約不要。

王朝文学を代表する長編小説「源氏物語」は紫式部により54帖が編まれたとされ、現在まで色あせることなく広く親しまれている。

11世紀初頭に成立した同作は、約100年を経た平安時代末期にはすでに古典化し、原文をそのまま理解することは困難に。特に、作中に登場する約500名もの人物と、795首を数える和歌の理解は読者にとって煩雑であったため、考証や難読語の解説をほどこす注釈書の必要性が促された。さらに当初は、貴族や公家層の中で読まれていて、現在のように簡便に享受・受容できるようになるまでには、長い時間を要したのだという。

今回の企画展では、駒澤大学図書館所蔵の「源氏物語」の注釈書に注目し、その展開と享受の歴史を紹介。不朽の古典として現在でも多くの人に読まれている「源氏物語」が世間に受容されていく過程を知ることができる。

◆企画展「『源氏物語』注釈書に見る享受のあゆみ」
会期:2024年6月10日(月)~7月30日(火)
展示場所:駒澤大学禅文化歴史博物館(東京都世田谷区駒沢1-23-1)
開館時間:10:00~16:30(最終入館16:15)
休館日:土(第3土曜を除く)・日・祝・そのほか大学の休業日に準ずる
後援:世田谷区教育委員会
※入館無料、予約不要

川端珠紀

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