兵庫・春日野道『ひかりや』の名物が「やきめし」である理由

神戸でそばめしと言えば有名な店はいくつかあるが、個人的には春日野道の高架下にある『ひかりや』も推したい。JR三ノ宮駅近くにも同じ名前のお好み焼き店があるが、関係はないらしい。

ハーバーランド近くには、海苔巻きお好み焼きが名物の『ひかり』もある。神戸のお好み焼き店はやたらと光っている。もちろん味も。

春日野道の『ひかりや』は、阪急三宮駅の南側にあったジャンジャン市場で創業したらしい。ここでそばめしを頼もうと思ったら、「やきめし」でオーダーしなくてはならない。細かくなった麺ももちろん入っているのでご心配なく。

この「やきめし」はもともと、戦後すぐに三宮で働いていた労働者に、「冷えたご飯を温かく食べたいから、焼きそばに混ぜて焼いてくれへんか」と言われたことがきっかけで誕生した。その歴史を聞くと、なるほど「やきめし」の方がしっくりくるかもしれない。「飯」を「焼いて」いることが重要だったのだ。

令和の今食べてもその味は素晴らしい。「やきめし」を食べてパワーチャージしていた当時の労働者たちを想う。

大きな鉄板にて、見事なコテさばきで焼かれたやきめし950円。

『ひかりや』

住所/兵庫県神戸市中央区割塚通7-1-13

※こちらの記事は、関西の食のwebマガジン「あまから手帖Online」がお届けしています。

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