【重版情報】こんな世界を旅したい! SNSで話題「#萌え建築」シリーズ『埜々原作品集 ヲかシな建物探訪記』

大空に浮かぶ島の港町、巨大樹の上に広がる集落、雲海を見下ろす小さな小屋、湖の跡につくられた峡谷の国…好奇心を刺激する、「ヲかシな」建物と住人たちの暮らしを描いた絵本のようなイラスト集『埜々原作品集 ヲかシな建物探訪記』(エクスナレッジ)が重版出来となった。

イラストレーター/インディーゲーム開発者・埜々原氏の、待望の初書籍。誰もが一度はあこがれるファンタジー世界を題材としながら、細やかな設定とあたたかいタッチで描かれる”リアリティのある空想風景”がSNSで話題となった「#萌え建築」シリーズが本になった。

まるで音や風を感じるような生き生きとしたイラストの数々は、パラパラと眺めるだけでも旅気分を味わえること間違いなし。さらに読み込めば、建物の間取り図やディテール、食べ物や小物などから想像が膨らみ、行きたい土地や住みたい建物を考えるのも楽しくなる。荷物を運んで土地をわたり歩く「歩荷ぶた」の物語をイラスト・テキスト・地図でなぞるような構成で、絵本のように楽しむ事も可能だ。

現実でも、自然と人の暮らしが呼応した建物のようすや、何気ない生活のシーンに暮らしの工夫や所作が現れるさまは、趣深い美しさで心を安らげてくれる。本書は、そうした気づきから生まれた不思議で愛おしい“ヲかシな”風景の26シチュエーションを描く設定画集。この建物に使われている材料は何だろう? どこから水を引いているのだろう? 倉庫に置かれているのは何の道具だろう......? そんな細かい部分にまで設定が散りばめられたイラストは、読めば読むほど世界観の広がりが感じられる。

同人誌版の『ヲカシな建築』『ヲかシな建築2』に掲載された22作品の設定を掘り下げる200点以上の新規カットのほか、完全新作を4作品追加。さらには、ストーリーや地図によってこれらの作品をつなげ、1つの世界観として膨らませた“決定版”だ。ファンタジーでありながら、細部の設定の密度によって生活感を演出する作品の数々は、世界観設定や創作にインスピレーションを与える参考書としてももちろんおすすめ。どんな方でも、何度でも楽しむことができる、最初から最後まで読み応えたっぷりの1冊、ぜひ手に取ってみてはいかがだろう。

(文=リアルサウンドブック編集部)

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