魚豊の連載デビュー作『ひゃくえむ。』劇場アニメ化決定 監督は『音楽』岩井澤健治

魚豊の連載デビュー作『ひゃくえむ。』が長編アニメーション化され、2025年に劇場公開されることが決定した。

原作は、『チ。-地球の運動について-』で手塚治虫文化賞マンガ大賞を史上最年少受賞した魚豊の連載デビュー作『ひゃくえむ。』(講談社刊)。陸上競技の世界で、わずか10秒間の「100m」に人生を懸けた人間たちの栄光と挫折を描く。

長編アニメーション第1作目の『音楽』が米アニー賞にノミネートされるなど、国内外の多数の映画賞で高い評価を受けた岩井澤が監督を務める。

映画化決定に際し、魚豊描き下ろしの特別イラストとコメントも公開。特別イラストには、青空の下、穏やかでありながら、どこか憂いを帯びた表情でトラックの上に立つ主人公・トガシの姿が描かれている。

魚豊は「『距離』に翻弄された登場人物達は、漫画とは違った映画という『時間』を通して、どのような『速さ』を出力するのか。私も鑑賞者の1人としてワクワクドキドキ、出走を待望しております」とアニメ映画化へ期待をコメントした。また、岩井澤監督は、「”走る”とはシンプルだからこそ、表現することの難しさを日々感じつつ辿り着いたイメージを形にしていっています」と制作の意気込みを語っている。

さらに本作は、世界最大規模のアニメーション映画祭として知られるアヌシー国際アニメーション映画祭の「Work in Progress」部門への選出が決定。現地時間6月11日には、岩井澤監督らが登壇し、現地の映画ファンや世界の映画関係者に向け、現在制作進行中である本作のプレゼンテーションを行う。

コメント
魚豊(原作者)
この作品をこの制作陣でアニメ化していただけることを、心から嬉しく思います。「距離」に翻弄された登場人物達は、漫画とは違った映画という「時間」を通して、どのような「速さ」を出力するのか。私も鑑賞者の1人としてワクワクドキドキ、出走を待望しております。

岩井澤健治監督
『ひゃくえむ。』を映画化できること、大変光栄に思います! ”走る”とはシンプルだからこそ、表現することの難しさを日々感じつつ辿り着いたイメージを形にしていっています。アニメーション制作は地道ですが、一歩一歩踏みしめながら進んでいますので、完成まで今しばらくお待ちいただければ幸いです。

(文=リアルサウンド編集部)

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