神戸連続児童殺傷事件から27年 土師淳くんの父親の思い

1997年の神戸連続児童殺傷事件で、当時小学6年だった土師淳君が殺害されてから5月24日で27年となりました。

土師淳君。11歳の時、突然その命を奪われました。

淳君の父・土師守さんです。

1997年2月から5月にかけ、神戸市須磨区で小学生5人が相次いで襲われた神戸連続児童殺傷事件。

淳君の遺体の一部が中学校の正門で見つかり、一連の犯行が14歳の少年によるものだったことは当時の社会を震撼させました。

あれから27年が経っても暮らしの中で、ふと淳君の姿が浮かびます。

息子の命を奪った加害男性からは、2017年を最後に、手紙が届かなくなりました。

なぜ息子の命は奪われたのか、加害少年の更生の道は。

家庭裁判所によって、事件記録がすでに廃棄されていたことも分かり、その答えに近づく糸口を、失ったままです。

事件後、土師さんは、犯罪被害者や遺族の更なる支援の拡充に向け活動を続けてきました。

そして、去年兵庫県は犯罪被害者等支援条例を施行し、ことし4月からは、被害者や遺族に見舞金を支給する新たな制度を始めました。

土師さんたちの活動で、犯罪に巻き込まれた人たちを取り巻く環境は大きく変わりました。

土師さんは、犯罪被害者のきょうだいへの支援が今後の課題だと訴えます。

過ぎゆく月日の中でも、淳君の面影は、いつも心の中にあり続けます。

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