北京でAPEC感染症管理・緊急対応能力構築フォーラム開催

北京でAPEC感染症管理・緊急対応能力構築フォーラム開催

23日、APEC新興・再興感染症管理・衛生緊急対応能力構築フォーラムの開会式会場。(北京=新華社配信)

 【新華社北京5月24日】中国北京市で23日、「アジア太平洋経済協力会議(APEC)新興・再興感染症管理・衛生緊急対応能力構築フォーラム」が開幕した。来賓らはAPEC経済体(エコノミー)が診断、医薬品、ワクチンの研究、教育、開発で団結し、最大限協力してさまざまな感染症の課題に対処する必要があるとの認識を示した。会期は25日まで。

 フォーラムの開会式では、中国外交部国際経済司の程烈(てい・れつ)2級巡視員、中国国家衛生健康委員会国際協力司の李維(り・い)副司長、世界保健機関(WHO)のマーティン・テイラー駐中国代表が順次あいさつを述べた。学術交流セッションでは、中国や日本、米国、カナダ、スペインなどの学者が感染症、急性呼吸器感染症(ARI)およびその長期的な影響に対する各国の対応の最新状況や研究の焦点について共有、議論した。出席した来賓らは、感染症対応システム構築について深く議論し、関連分野の研究の将来を展望し、「APEC新興・再興呼吸器感染症の管理能力構築のための共同行動計画」を共に策定した。

北京でAPEC感染症管理・緊急対応能力構築フォーラム開催

23日、APEC新興・再興感染症管理・衛生緊急対応能力構築フォーラムの開会式で発言する日本の国立国際医療研究センター・国際感染症センター長の大曲貴夫教授。(北京=新華社配信)

 フォーラムでは、日本の国立国際医療研究センター・国際感染症センター長の大曲貴夫教授が、新興・再興感染症に対する日本の関連措置や経験について基調講演を行った。大曲教授は、新型コロナウイルス感染症の流行が日本の医療・公衆衛生分野の欠点を明らかにし、感染流行を効果的に抑制するにはワクチンの迅速な開発や診断法と治療法の適時更新が急を要することを浮き彫りにしたと語った。感染症対応には国際協力がかけがえのない役割を果たしており、日本は今後も国際社会と緊密に連携し、感染症の課題に共同で対応していくと表明した。

 今回のフォーラムは中日友好病院が主催し、複数の国の領事と感染症分野の専門家、学者、APEC経済体の医療関係者らが参加した。(記者/沈氷潔、常博深)

北京でAPEC感染症管理・緊急対応能力構築フォーラム開催

23日、APEC新興・再興感染症管理・衛生緊急対応能力構築フォーラムの開会式で発言する世界保健機関(WHO)のマーティン・テイラー駐中国代表。(北京=新華社配信)

© 新華社