ごみボックス設置工事で虚偽申請、通勤手当の不正受給も 兵庫・芦屋市職員が停職3カ月

芦屋市役所=芦屋市精道町

 兵庫県芦屋市は市民への信用失墜行為や虚偽申請、通勤手当の不正受給などを行ったとして、市民生活部の男性技師(38)を停職3カ月の懲戒処分とした。公務外でカラスよけのごみボックスを設置する際、地域住民に「業者に委託する」と説明していた設置工事を自ら行い、対価として約64万円を得ていた。市民が市に通報して発覚した。

 市によると、男性技師は居住する地域にごみボックスを設置するため委員会を立ち上げ、2021年1月~22年6月にかけて17台を設置。ボックス代や業者に委託する設置工事費として住民から計約315万円を集めたが、了承を得ずに自ら設置工事を行い、うち約64万円を自身の収入にしていた。そのために必要な兼業の許可申請も行っていなかった。

 また、ボックス設置のため道路占用許可を市に申請する際、工事責任者の欄にボックスを購入した事業者名を書くなど虚偽の事実を記載。市の調査に「自分で設置した方が安く済んだ。(虚偽記載については)業者が工事する可能性があった」と説明しているという。当該地域の自治会が調査して男性技師に返金を提案したが、応じていないという。

 男性技師はさらに4カ月分の通勤手当4万1400円を不正に受給していた。バス通勤を申請していたがバイクや自転車で通勤しており、外部からの公益通報で発覚した。(土井秀人)

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