「東北絆まつり」に出陣へ デビュー時のねぶた題材を再び制作するねぶた師の「特別な思い」とは…

6月8日と9日に仙台市で行われる東北絆まつり。祭りのパレードに出陣するねぶたは、ねぶた師の立田龍宝さんが初めて手掛けました。立田さんにとって、東北絆まつりには特別な思いがありました。

青森市の制作小屋では・・・。

【ろうの吹き付け】
「フッ、フッ、フッ」

ねぶた師の立田龍宝さんが、ろう書きや色塗りの吹き付け作業をしていました。

復興支援を目的として、東北の夏祭りが集結する東北絆まつりのパレードに、2024年は立田さん制作のねぶたが出陣します。

題材は、「天翔 倭(やまと)し美(うる)わし」。倭建命(ヤマトタケルノミコト)が、様々な困難に立ち向かいながらふるさとに帰ってくる場面を描いています。

【ねぶた師 立田龍宝さん】
「この倭し美わしというねぶた、私ねぶた師としてデビューした時のねぶたの題材でして、またいつか何かのきっかけで作りたいなという思いがあってですね、今回絆まつりが2巡目スタートということで、新たなスタートの年という時に作れるということで」

立田さんにとって、初めての東北絆まつり。今回の制作には特別な思いがありました。

【ねぶた師 立田龍宝さん】
「2011年9月に、千葉(作龍)先生筆頭にして、岩手県の大船渡に復興支援でねぶたを持っていったのですけれども、何かそういうこともいろいろ思い出されてきてですね」
「私たちは、その実際祭りとかで運行されている自分のねぶたを見ている人たちが喜んでいるというのがうれしいですよね」

【ねぶた師 立田龍宝さん】
(Q.ねぶたにはどんな力があると思いますか)「ねぶたの持つエネルギーというのでしょうか、魂というのでしょうかね」
「見る人は何かを感じると思うんですよね。言葉にはできないんですけれども」
「復興するということがまず一番でして、見てくださる方々に元気とパワーとそして笑顔をですね、与えられればと思っています」

ねぶたは6月5日に仙台市へと運び出され、8日から行われる東北絆まつりの2日目のパレードでお披露目されます。

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