男性がキャンプ中にダムで水死、遺族「救命設備なかった」、管理者「入水禁止です」―中国

22日、澎湃新聞は、四川省のキャンプ場でキャンプをしていた男性が隣接のダム湖で水死する事故が発生したと報じた。

2024年5月22日、中国メディアの澎湃新聞は、四川省のキャンプ場でキャンプをしていた男性が隣接のダム湖で水死する事故が発生したと報じた。

記事によると、死亡したのは29歳の男性。4月30日に妻や子ども、そして友人とともに自動車に乗って同省成都市東部新区丹景街道花苞村のキャンプ場を訪れ、キャンプをしていた。妻の話では、夜になって妻と子どもが先にテントに戻り就寝していたところ、午後11時頃に突然男性の名前を呼ぶ声が聞こえ、テントの外に出てみると「旦那さんが水の中に入った」と教えられたという。妻は警察に通報し、付近の民宿オーナーが救命胴衣を身に着けて湖を探したものの男性は見つからなかった。そして、翌5月1日午前4時過ぎに、救援隊員が水中から夫を見つけ出したが、すでにバイタルサイン(生きていることを示すサイン)はなかったとのことだ。

男性は29歳で泳ぐことができたという。一方で、現場からは救命胴衣や浮き輪が見つかっておらず、妻はキャンプ場が安全を確保していなかったとして市長ホットラインに投書を行った。同街道弁事所は今月10日、妻に対して「事故発生前に村の職員が現場に赴き、キャンパーに対して湖が遊泳禁止であることを宣告していたことを確認した。また、事故現場周辺には入水禁止の警告看板を設置している」と回答するとともに、不注意により湖に落ちた可能性、何者かによって湖に落とされた事件性はいずれも低いとの見解を示した。

妻はこれに対して「キャンプ場はお金だけ取って何ら口頭の警告もしなかったし、危険な事柄に関する告知が何もなかった。しかも周辺の監視システムや救命具の設備もなかった」とし、キャンプ場の落ち度を指摘。キャンプ場の責任者は21日、澎湃新聞の取材に対して「キャンプ場の敷地には湖は含まれないし、キャンプ場内には入水厳禁の掲示をしている」としつつ、法的な手順を踏まえてこの問題を処理した上で「負うべき責任については負うつもりだ」とコメントしている。(翻訳・編集/川尻)

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