深刻なイチゴ食害 箱わなでアライグマを捕獲 生産者「やむにやまれず… さらに電気柵も設置へ」/八戸市

青森県内では、野生の動物による農作物への被害が数多く報告されています。深刻な食害に悩まされている八戸市のイチゴ生産者のビニールハウスでは、24日朝、ある野生動物が捕獲されました。

箱型のわなに掛かり24日朝に捕獲されたのは、野生のアライグマ。一見すると可愛らしい姿ですが、周囲に人が近づくと鳴き声をあげ、こちらを激しく威かくしてくるなど、性格は狂暴なことが垣間見えます。

八戸市市川町で、長年イチゴ栽培をしている風穴求さんのビニールハウスでは、5月15日ごろから5棟でおよそ30カ所破られました。ハウスの中では、収穫目前のイチゴ合わせて10キロほどが食い荒らされていたのです。

風穴さんは、ビニールハウスに空けられた穴の補修を繰り返し行ってきましたが、やむにやまれず、イチゴをエサにした箱型のわなを仕掛けたといいます。

【イチゴ生産者 風穴求さん】
「(捕獲できて)一つはひと安心というのもあるのですけれど、アライグマが(わなに)入って、本当にアライグマの仕業なのか、ハクビシンの仕業なのか、今のところ分からなくなりました」

風穴さんは、さらに踏み込んだ対策をしようと、箱型のわなに加え、ビニールハウスの周囲に電気が流れる害獣除けの防御柵を設置することにしています。

【イチゴ生産者 風穴求さん】
「とにかく駆除しないことには増えるのが目に見えているので、だから皆で対策取ってとにかく捕まえて駆除していく、それしかないと思います」

青森県三八地域県民局によりますと、管内での野生の鳥や動物などによる農作物への被害は、年度によってばらつきがあるものの金額は高止まりしています。

わなによる捕獲や侵入防止の柵の設置など、総合的な対策が急務となっているとしています。

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