アーセナル“冨安株”が上昇…「冬起用できれば何が起きていたか」堅実プレーを現地絶賛

今季公式戦30試合に出場した冨安健洋【写真:Getty Images】

怪我で離脱期間もありながら、左サイドバック(SB)として存在感

イングランド1部アーセナルは今季プレミアリーグで最終節まで優勝の可能性を残していたが、マンチェスター・シティに勝点2及ばず2年連続で2位フィニッシュとなった。日本代表DF冨安健洋は最終節のエバートン戦(2-1)でゴールを決めるなど、左サイドバック(SB)として存在感を示していた。

そんな冨安は今季公式戦30試合に出場し、2得点3アシストを記録。最終節に限らず、ピッチに立てば常に堅実なパフォーマンスでチームに貢献してきた。惜しむらくは、ふくらはぎの負傷とアジアカップ参加による12月から3月末にかけての長期離脱だろう。今季のアーセナルは左SBのスタメンが流動的で、冨安不在の間はDFオレクサンドル・ジンチェンコと、DFヤクブ・キビオルの2人が起用されていたが、ラスト5試合は復帰した冨安が先発の座を掴んでいた。

米スポーツ専門メディア「ジ・アスレティック」は今季のアーセナルの戦いを振り返り、終盤戦での冨安について言及していた。

「アーセナルの指揮官(ミケル・アルテタ)は、シーズン最終月の(トーマス・)パーティーとトミヤスの先発復帰に助けられた。彼らは安定性をもたらした。特にレフトバックでの後者(冨安)の存在は、2022年10月に(リバプールFWモハメド・)サラーを封じ込めた時から使われていた戦術だが、そのパフォーマンスを見れば、彼が冬の間も起用できれば何が起きていたのかという疑問が残るほろ苦いものだった」

最終盤に安定感抜群のパフォーマンスで左SBの定位置を確保していた冨安。チームとしても20年ぶりのリーグ制覇に向けてあと一歩だっただけに、シーズンを通してコンディションが万全であればと離脱期間を惜しむ声も挙がっていた。(FOOTBALL ZONE編集部)

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