【巨人】戸郷翔征がノーヒッター! G投手の甲子園達成は沢村栄治以来88年ぶり「もう最高です」

試合後、ファンの歓声に応える巨人・戸郷征翔

Gの若きエースがプロ野球史に新たな歴史を刻んだ。巨人は24日の阪神戦(甲子園)に1―0で勝利。先発マウンドに立った戸郷翔征投手(24)が自身初となるノーヒットノーランを達成した。9回123球を投げ、無安打無得点1四球5奪三振の快投で今季4勝目(2敗)。ノーヒットノーランは2023年9月9日に山本由伸投手(当時オリックス)がロッテ戦で達成して以来89人目(101度目)で、セ・リーグでは22年6月7日に今永昇太(当時DeNA)が日本ハム戦で達成して以来、45人目となった。

テンポのいい投球で、右腕が虎打線をほんろうした。3回二死から相手先発・及川の投ゴロを自身が一塁悪送球した以外は4回まで走者を出さず。5回無死から糸原の一ゴロを岡本和がファンブルして記録は一失となったものの、その後も右腕の無安打投球は続いた。

6回にギアを引き上げると代打ミエセス、さらには近本も連続三振に抑えた。そのまま7、8回も三者凡退で切り抜けた。

そして迎えた運命の9回。先頭・木浪をこの日初めて四球で歩かせ、犠打を挟んで一死二塁と、一打同点のピンチとなった。それでも1番の近本を一直に何とか抑え、快挙まであと1人。緊張の面持ちで気合を入れ直すと、2番・中野を迎え撃ち、最後は137キロのフォークで空振り三振に斬って捨てた。

チームメートから〝ウオーターシャワー〟で祝福され、関係者から花束を手渡された戸郷は「やっと緊張から解き放たれました。もう最高です」と会心の表情。6回終了から記録を意識したそうで「1―0だったし、1点もやれない状況だった。(9回は)先頭をファーボールで出して焦りましたが、何とか落ち着いてやれたので良かった」と声をはずませた。

巨人投手のノーヒットノーランは18年7月27日・中日戦での山口俊以来となった。また、巨人投手が甲子園で達成したのは、1936年9月25日の阪神戦でプロ野球史上初のノーノーを成し遂げた沢村栄治以来、実に88年ぶりの歴史的快挙となった。

開幕投手、投手キャプテンを務める戸郷の快投でチームの連敗は4でストップ。このカードが終われば交流戦に突入する。「気持ちよく終わりたい」と意気込んでいる戸郷が大きな勲章を手に、最高の形でパ・リーグとの戦いに臨む。

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